【H27.12定例会】⑩ 企業版ふるさと納税制度について
▼ 質問(和田直也)
→政府は来年度から「企業版ふるさと納税」の制度設計を進めています。この制度は、企業が地方自治体に寄付した場合、現行の2倍にあたる約6割に当たる金額が減税されるもので、都市部の企業が創業地の自治体に寄付することを見込み、地域活性化や地方創生に繋げようとするものです。ふるさと納税は、数ある納税制度の中でも納税者が納税先やその使途を指定できる唯一の納税制度です。岐阜市が市制121年記念日に開設した岐阜市東京事務所をはじめ、首都圏をはじめとする岐阜市発祥企業に対し「ふるさと岐阜」への応援団として積極的に働きかけることが可能となる制度設計が国において進む中、今後どう対応していくか、企画部長の考えをお尋ねします。
▼ 答弁(企画部長)
→企業版ふるさと納税制度についてお答えをいたします。
企業版ふるさと納税制度については、納税という言葉が使われておりますが、個人のふるさと納税と同じく、企業が地方自治体に寄附した場合には、法人住民税等の寄附控除を受けることができる制度として、平成28年度からの創設が検討をされております。個人同様、企業に対する寄附税制を拡充することで、企業が応援したい自治体への支援を促進することを目的としているようであります。
現在、国において詳細な制度設計が進められていると聞いておりますが、今のところ、地方自治体に対して具体的な内容は示されていないのが現状でございます。
現時点でマスメディア等により報道されている内容から考えますと、各自治体のまち・ひと・しごと創生総合戦略に位置づけられた事業で、かつ国が地方創生に効果が高いと認めた事業について、それを行う自治体への、当該自治体以外に本社を置く企業からの寄附を企業版ふるさと納税制度の対象とするようであります。しかし、一方では、寄附を受けた自治体と企業との結びつきや特定企業への優遇といったことも懸念をされ、制度設計には慎重な対応が必要との指摘も聞かれるところであります。
税制改正については、例年のスケジュールを当てはめますと、今年末から年明けに具体的な大綱が示されるものと考えております。岐阜市としましても、この制度に対応できるよう現在、パブリックコメント手続を行っております岐阜市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、幅広く施策、事業を位置づけているところであります。
今後につきましては、まずは国の動向について情報収集し、制度の活用について、本市を創業地としながら市外へ出た企業を中心に、幅広く本市の地方創生に向けた取り組みに御支援いただけるよう本市の東京事務所も活用しながら企業へのアプローチを行うとともに、寄附受け入れの仕組みの構築など具体的な対応について、岐阜市寄附制度検討委員会において協議してまいりたいと考えております。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→平成28年4月の地域再生法改正により、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)が創設され、6月に認定申請を行いました。申請した2事業(集まり巡る中心市街地にぎわいづくり)(ぎふベジ農産物を核とした農業振興プロジェクト)について地域再生計画を認定しました。認定後、企業からの寄付申し出を受け付け開始しています。
・寄付申し出受付状況(平成28年11月13日現在)
サンメッセ株式会社(岐阜県大垣市)
寄付事業:集まり巡る中心市街地にぎわいづくり
寄付金:10万円
(企画部回答)