【H27.06定例会】② 昇龍道のベースキャンプとしての岐阜市の観光戦略について
▼ 質問(和田直也)
→昇龍道のベースキャンプとしての岐阜市の観光戦略について、商工観光部長にお尋ねします。複数の都道府県に跨がって、テーマ性やストーリー性を持った一連の魅力ある観光地をネットワーク化し、外国人旅行者の滞在日数に見合った「広域観光周遊ルート」の形成を促し、海外へ積極的に発信する「広域観光周遊ルート形成促進事業」の認定ルートに、東海・北陸・信州の中部9県が関わる「昇龍道」が選ばれました。先日もこのことがNHKニュース等で取り上げられ、中部国際空港から名鉄で50分という地の利を活かしたゲートウエイとしての岐阜市の可能性を期待する報道がなされました。岐阜市が持つさまざまな強みをどう見せるか、或いは発信していくか、岐阜命名450プロジェクトも控え、重要な転機を迎えていると思います。上松部長にその戦略をお尋ねします。
▼ 答弁(商工観光部長)
→国は、成長戦略の柱として観光立国の実現を掲げ、2020年の訪日外国人旅行者2,000万人を目指しております。議員御案内の中部・北陸9県が連携する昇龍道が6月12日に国から広域観光周遊ルート形成計画の認定を受けました。この認定により昇龍道プロジェクトの推進にはずみがつくとともに、昇龍道の重心地に位置する本市にとりましても、3月の長良川の鵜飼漁の技術の国の重要無形民俗文化財の指定や、4月の日本遺産の認定に続く、大きな追い風になるものと期待をしております。
本市では、これまでも岐阜・下呂・郡上観光宣伝協議会や岐阜市・富山市観光物産交流推進協議会といった、まさに昇龍道に沿った広域での取り組みや、岐阜観光コンベンション協会との連携などにより、外国人観光客の誘致を図ってまいりました。これらの効果もあり、昨年1年間に長良川温泉に宿泊された外国人は3万4,000人で、前年の1.5倍となるなど、外国人観光客が急速に増加をしております。
そこで、本市では、外国人観光客からの要望が多いWiFi環境の整備をJR岐阜駅構内の観光案内所に続き、岐阜城においても実施していくことといたしました。さらに、民間事業者が行う誘客活動やパンフレット、看板等の多言語化など、外国人観光客の受け入れ環境整備に対する支援を今年度から始めております。
一方で、今月末に岐阜市とその周辺地域のさまざまな業種の事業者が協働して外国人観光客の誘致に取り組む協議会が設立される予定であります。また、「長良川おんぱく」を牽引するNPO法人が経済産業省所管の補助事業の1つを担うことが決定をいたしました。この事業は、郡上、美濃、関といった長良川流域エリアの連携による滞在時間の延長や宿泊者数の増加を目指すものであります。両事業とも、岐阜市が、いわゆるベースキャンプとしての役割を担うことができることから、積極的に事業参画してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、周辺地域とのネットワークを生かし、昇龍道を訪れていただく外国人客の来訪地、宿泊地として岐阜市を選んでいただけるよう官民一体での情報発信に努めるとともに、外国人の目線に立ったおもてなしの向上に取り組んでまいりたいと考えております。また、鵜飼観覧船事業につきましても、今年度発足させました岐阜市鵜飼観覧船事業のあり方検討委員会において、お客様の満足度向上を含め、さまざまな角度から検討を行ってまいりたいと思っております。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→昇龍道に沿った広域での取り組み:岐阜・下呂・郡上観光宣伝協議会:平成26〜27年度はインドネシアをターゲット国としてプロモーションを実施。平成28年度からは香港をターゲット国としてプロモーションを実施し、現地での認知度向上を図っています。岐阜市・富山市観光物産交流推進協議会:平成27年度から台湾をターゲット国としてプロモーションを実施し、現地での認知度向上を図っています。
ビジットGIFU協議会:海外から岐阜市・周辺への外国人観光客の誘致を図ることを目的として、平成27年6月29日に設立しました。昇龍道プロジェクトと連携した海外プロモーション活動の実施や、外国人観光客の受け入れ体制整備を促進するため、市内の飲食店・免税店を対象にセミナーなどを開催しています。
岐阜市の取り組み:岐阜の玄関口であるJR岐阜駅に設置している「岐阜市観光案内所」を平成28年10月1日にリニューアルオープンしました。外国人観光客にも配慮し、利用者の「快適性の向上」と「利便性の向上」を図っています。
(商工観光部回答)