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▼ 質問(和田直也)

→50年ないし100年に1度と言われる大きな議案が今定例会に上程されています。議会出席議員2/3の賛同を以て可決とされる「設置条例の改正案」の是非は、まさに市民の皆様の圧倒的賛同を以て、私たち市議会議員が判断すべき大きな仕事だと思います。

というわけで、この間、私も小さな勉強会を何度も開催し、このテーマについて市民の皆様との意見交換を進めてきました。その結果から察するに、「本庁舎機能の移転にはさほど大きな反対はない」と認識していますが「それがすべての市庁舎機能の集約化をはじめとする『建て方』も含めて賛成しているわけではない。むしろ大いに疑問がある」という印象をもって、本議会に臨んでいます。

家に例えて言いますと「今度の新しいお家はあそこに建てる」という話と「その新しいお家がこれくらいの形なのか、これくらいの形なのか」という話、さらに「だから今住んでいるお家の跡地はこんなふうに活用したい」という話が、別々で展開している、という予算や議案の行政上の都合があるために、ちょっと分かりづらい構図になっているのだと思います。いずれにしましても、地方自治法第4条第3項が言う「主たる事務所の位置」これは、かつて藤澤副市長の時に質問をしたのですが、私は市長室をはじめ、市の中枢機能のことだと思いますが、仮に今定例会で「主たる事務所=本庁舎機能」の移転が認められた場合であっても、来年度予算で上程されると思われる新市庁舎の「基本設計・実施設計」に、現時点でイコール賛成しているわけではないということを触れておきたいと思います。

昨日の質問でもいくつかご紹介がありましたが、頂いた皆さんの声を代弁します。1つ、メディアコスモスという、あれだけ洗練された建築物のすぐ隣に立体駐車場を建てて景観の連続性は大丈夫なのか。1つ、4万1千平米の大規模な庁舎を司町で建てようとすると、限られた敷地面積から察するに、上へ上へと積み上げる必要があるとされるため、その結果、岐阜らしい景観が特に求められる金華山や長良川周辺での高層建築物はふさわしくない。1つ、玄関口は美江寺の交差点ではなく旧総合庁舎前であると思われるため、来庁者に分かりにくいのではないか。1つ、都市内分権の姿のひとつとして、中学校単位ないしコミセン単位の支所機能強化の声にはどう応えるか。1つ、駅周辺、柳ケ瀬を核とする中心市街地との回遊性をどう担保していくのか。1つ、議会棟が高層階に記されているが、その配置は市民の時代に逆行しているのではないか、等々。

こうした声に基本設計や実施設計の段階でどう応えていくのか、本当に反映されるのか、という点については、昨日「ひとつひとつ丁寧に市民の皆様のご意見を伺いたい」旨の市長答弁がありましたが、では具体的にはどのようなタイミングで、或いは手法で反映していくのか、「移転」に必要な2/3の賛同を得ることが、新庁舎の規模・機能などの、いわゆる「建て方」とどうしてもイコールで思われがちなだけに、私もこの点は慎重に対応したいと思いますので、行政部長の答弁を求めます。

▼ 答弁(行政部長)

→まず、市庁舎に係る市民要望にどう応えていくかとの御質問にお答えいたします。
新市庁舎建設については、平成16年から岐阜大学医学部等跡地の活用とあわせて検討を始め、今日まで約10年にわたり丁寧な議論を積み重ねてまいりました。この間には有識者や市民の皆様、さらには、議員各位から数々の御意見をいただいてきております。また、昨年11月に設置しました岐阜市庁舎のあり方検討委員会では、公募の市民や有識者、市内の各種団体が推薦する方が委員となって、新市庁舎建設の必要性、機能、規模及び建設候補地について慎重に御審議をいただきました。そして、本年7月には検討委員会から合併特例債を活用して新庁舎を建設することが必要であり、建設候補地は岐阜大学医学部等跡地が最適とする内容の答申をいただいております。
本市では、この答申並びにこれまでにいただいた御意見等を踏まえて、岐阜市新庁舎建設基本計画の案を作成し、その内容についての市民説明会を市内10会場において計11回開催するとともに、パブリックコメントを実施し、基本計画案に対する市民の皆様の御意見を広く募集いたしました。去る10月31日に公表した基本計画の最終案は、こうした経緯を経てお寄せいただいた御意見を踏まえて取りまとめたものであり、議員御案内の周辺景観との調和への配慮などを今後の検討課題としているところでございます。
今後、建設を進めるに際しましては、これらの課題について慎重に検討を進めてまいりたいと考えており、これまでと同様、設計段階などで市民の皆様の御意見を丁寧にお伺いしながら、基本理念に掲げる市民に親しまれ、長く使い続けられる新庁舎を目指して知恵を絞り、工夫してまいります。
いずれにいたしましても、市庁舎の建てかえは岐阜市百年の大計と言える重要な事業でございます。議員御案内の点も参考にさせていただきながら、最終的には最大多数の最大幸福の実現に向けて、新市庁舎建設を進めてまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→多様な機会を設け、市民意見を丁寧に伺うとともに、それらを最大限に活用しながら、事業の推進を図っています。(行政部回答)

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