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▼ 質問(和田直也)

→限られた学校用地の都合にもよりますが、避難所に指定されております学校施設の特に体育館については大半が平屋建てでありますが、2階に体育館がある学校も本荘小学校、島小学校、岐阜中央中を初め、特別支援学校も含めて市内で13施設あります。三里小学校もそうですね。このうち新しく校舎が建設された岐阜小学校などでは、校舎に設置されているエレベーターから移動することが可能ですが、そうでない施設では実際に避難訓練の際、あるいは平時の、例えば、おとといの敬老祝賀会などの地域行事の席でも、足の不自由を抱えるお年寄りの方から、「皆さんに迷惑かけたくないから、私はいいですわ。」ということで、上下移動というのを敬遠して参加されない方もいらっしゃいますし、また、受け入れ側もそうした心配が要らないように、介助する人員を配備して対応している地域もあります。
市長は4期目のマニフェストにおいて防災立市を新たな政策の柱に加えました。エレベーターやスロープ、階段昇降機や階段昇降車について、2階に体育館がある施設について、その必要性はどう評価しているでしょうか。避難所という点では都市防災部長に、施設管理という点では教育委員会事務局長にそれぞれ所見をお尋ねしたいと思います。

▼ 答弁(都市防災部長、教育事務局長)

→本市の防災対策は地域防災計画に基づき、避難所の安全性及び機能性の確保、地域を守る防災力の基盤整備、広域連携の強化、防災体制の強化の4本を柱として各種施策を推進しております。避難所となる施設につきましては、既存の施設設備を活用することを基本としております。
なお、施設を活用する上で、安全の観点から建築物の耐震性の確保を最優先していることから、市有建築物耐震化整備計画の中で優先的に耐震化を進めております。
また、災害時に避難所となる体育館におきましては、関係部局により耐震化に加え、トイレの洋式化などの対策が図られているところでございます。
避難所の運営につきましては、避難所運営マニュアルにおきまして、体の不自由な方や女性など、それぞれの方に配慮し、各避難所の状況に応じて居住スペースを割り振ることとしております。このため体育館が2階にある場合には、体の不自由な方など配慮が必要な方たちには、1階部分にある公民館や教室を居住スペースとして使用していただくこととしております。さらに、1階の居住スペースでも避難所生活が困難な方たちには、バリアフリー化されております福祉施設等で受け入れていただくため、既に42カ所の施設と災害時における避難者の受け入れに関する協定を締結しております。
現在、さらに4カ所の施設と協定締結に向け調整を進めており、今年度中には合計46カ所の福祉避難所を確保できる見込みとなっております。しかしながら、災害時に避難所で長期間生活を送らなければならない体の不自由な方の中には、たとえ2階であっても顔見知りの方たちと一緒に避難所生活を送りたいと希望される方もおみえになるかと思われますことから、2階への移動方法やバリアフリー化などを関係部局に働きかけてまいりたいと考えております。

→教育委員会では、市立の小中学校の校舎、体育館等の新築、改築等に当たりましては、平成18年に文部科学省が示した公立の義務教育諸学校等施設の整備に関する施設整備基本方針に基づき、耐震性の確保など、安全性の向上はもとより、地域との連携や環境との共生、バリアフリー化などの社会的要請を踏まえた施設整備に努めております。中でも小中学校の校舎及び体育館等の耐震工事につきましては、本年度中にすべて完了できるよう進めているところであります。加えて、体育館の耐震工事の際にバリアフリー化を目的としたトイレの洋式化やバスケットゴールなどの非構造部材の耐震化もあわせて行っております。
一方、現在、市内小中学校の中で2階が体育館となっている学校は合計12校あります。そのうちの2校につきましては、文科省の基本方針が示された平成18年度以降に建設されておりますことから、校舎に設置されたエレベーターから体育館へ渡り廊下を利用して移動することが可能となっております。また、その他の10校につきましては、平成18年度以前の建設のためエレベーター等が設置されておりませんが、階段利用が困難な児童生徒に対しましては、電動階段昇降車により移動できるよう配慮をいたしております。
いずれにいたしましても、体育館は児童生徒の活動の場だけでなく、地域との連携の場、さらには、災害時の避難所としての役割を担う施設でありますことから、今後とも新築、増改築の際には、障がい者や高齢者などにとっても使いやすい施設となるようバリアフリー化に努めていきたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→既設体育館については、順次トイレ洋式化やスロープ設置等の改修工事を進め、体育館のトイレ洋式化は現在36校で完了しており、全体として平成30年頃までに完了する見込みです。新築の体育館については、トイレ洋式化、スロープ設置はもちろん、多目的トイレ設置や上階に体育館を計画する場合には、エレベーター設置等のバリアフリー対応に努めていきます。また、体が不自由な方などで一般の避難所では生活が困難な方が生活する福祉避難所を42施設から46施設に拡充しました。ひきつづき、拡充に向け調整を進めます。(都市防災部・教育委員会回答)

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