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▼ 質問(和田直也)

→新市庁舎を初めとする公共施設の再配置についてですが、これは、けさ方の石井議員の質問と重複のため、要望にかえて少し触れたいと思います。
ただいまも触れましたように、この多様な地域核を持った集約型都市を目指す上では、その核となり得る公共施設や病院、スーパーなど、生活基盤施設の適正配置は欠かせません。と同時に、社会資本の老朽化に伴う公共施設の建てかえについては、現地建てかえのほか、移転による建てかえも無論想定されてきます。
人口圧力に対応してきた戦後日本の急激な都市化の時代には、安い土地を求めて郊外へ郊外へと公共施設が新設され、都市は拡大路線を歩んできました。しかし、人口減少を前提に再び都心部へさまざまな公共施設を再配置する意義が問われ始めております。その意味で中心市街地における一等地については、より吸引力の強い中核的な施設の再配置が求められると思います。
折しも今議会には、市民会館にかわる新たな劇場建設を求める陳情が回付されております。今後、図書館、市役所、市民会館と、いわゆるつかさのまち夢プロジェクトで想定し得る中核施設の1つが既に市民の皆様からの要望という形で、この議会にも寄せられていることに注目をしたいと思っております。
さて、その中核的施設の本丸とも言える新市庁舎のあり方については、既に多くの議員も質問に立たれ、また、答弁においてもこれまでも平成32年までの合併特例債の期限をめどに方針を示していくとの考えが繰り返しこの議場でも表明されておりますし、けさ方も逆算して再来年あたりには一定の方針決定があるとの市長答弁がありました。今後は都市の集約化と公共施設の再配置という点からも、あるべき新市庁舎の姿とその建てかえ時期については、私からも主体的な意思決定がなされるよう考えを述べておきたいと思います。

▼ 答弁(企画部長)

→少子化による人口の減少及び高齢化の進展は、自治体の都市経営に大きな影響を及ぼす要素であります。岐阜市では平成15年度に策定いたしました岐阜市総合計画ぎふ躍動プラン・21の基本構想策定時に国勢調査結果等をもとに人口推計を行う中で、将来の人口減少を予測し、これに対応した長期的な視点に基づくビジョンとして、5つの将来都市像の1つに「多様な地域核のある都市」を掲げたところであります。この「多様な地域核のある都市」というビジョンは、都市計画的な観点と都市内分権的な観点を包含するものであります。
まず、都市計画的な観点としましては、従来の人口増を前提とした市街地拡大を抑制し、日常的な生活はなるべく自家用車等に頼ることなく、歩いたり自転車などによって身近な地域生活圏の中で済ませ、必要なときにはバスなどの公共交通によって拠点と拠点の間を移動できるような、そういう都市構造に転換していこうとするものであります。このビジョンに基づきまして、平成22年5月には都市計画マスタープラン、平成23年3月には住宅マスタープランが策定されたところであります。
また、都市内分権的な観点といたしましては、それぞれの地域核において生活者みずからが地域の個性と特色を形づくり、市域全体の多様性を実現することにより時代の変遷や世界情勢の変化への適応性にすぐれた都市形態を目指そうとするものであります。現在、市民参画部が進められておりますまちづくり協議会の設立やその後の都市内分権への取り組みの基底をなす理念がこれであると言えるかと思います。
この基本構想に示す将来都市像に基づき、今年度策定を進めてまいりました総合計画の次期基本計画でもお示ししておりますように、引き続き岐阜市の人口は緩やかではありますが、減少傾向にあるものと予測しております。しかし、人口減少そのものは必ずしも悲観的に考える必要はないと思います。人口の減少に伴って、公共施設を初めとする社会基盤等を適切な規模に縮めていくことが肝要であると考えます。かつての高度成長期にさまざまな社会基盤を拡大していったように、今度はこれとは逆にさまざまな社会基盤等を適切な規模に縮小していかなければなりません。しかも、それは混乱を生じないように、緩やかに、また、スムーズに行われていくことが重要です。
お尋ねの市街化区域につきましても同様であると考えます。本市の市街化区域につきましては、岐阜県において人口、産業、市街化の現況及び動向を勘案し定められており、平成32年まで現在の市街化区域を拡大しないものとされております。その面積は市域約2万289ヘクタールのうち約8,027ヘクタールであり、約39.6%となっております。
議員御質問の集約型都市に向けた市街化区域の縮小につきましては、市街化区域内の人口密度調査などから、今すぐに市街地規模を見直す段階にまでは至っておりませんが、将来的な課題といたしまして、市街地における人口の動向や都市計画を取り巻く環境の変化などを今後注視してまいりたいと考えます。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→平成26年3月に委員長から市長に「合併特例債を活用して新庁舎を建設することが必要」とする中間報告が提出され、委員会ではひきつづき、新庁舎の機能、規模および建設候補地について審議しています。(企画部回答)

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