【H24.03定例会】① 県市連携による公共施設の再配置について
▼ 質問(和田直也)
→大阪の二重行政の是正に向けた取り組みは今や国会をも動かす大きな流れとなり、その動向に大いに注目をしているところです。特に大都市のあり方につきましては、総務省の地方制度調査会でも頻繁に議論されておりますし、また、大都市と都道府県のあり方に焦点を当てて議論が始まっていることは、中核市である岐阜市においても注目すべき点であるというふうに感じています。
大阪を発端とするこうした制度改革への働きかけの中、先般、都道府県会館で開かれました分権型政策制度研究センター主催の府県と大都市制度に関する研究会に出席をしました。この研究会においては大阪の制度改革に対し、制度運用で今でもできる解決方策に取り組む京都府の方針に注目をしました。京都府においては府内人口約55%を占める政令指定都市・京都市との間で府市連携会議というものを設けて、知事、市長のトップ同士の連携はもちろん、事務レベルにおいても二重行政の解決に向けた課題の洗い出しを行っております。この中でユニークなのは、例えば、京都府が医科大学ということであれば京都市は芸術大学と、京都府が博物館なら京都市は美術館というふうにすみ分けを行っているということです。こうしたすみ分けの政策というのは、特に都道府県庁所在地において効果を発揮するのではというふうに期待をしております。
振り返れば、我らが岐阜市も県都岐阜市、県庁所在地であることから既に多くの県施設が立地をしております。今、箱物という一くくりで公共施設の新設には多くの住民の皆さんの厳しい目線が注がれておりますが、したがって、公共施設の配置についてはそもそもの設置方針はもちろん、その配置場所につきましても今後は将来的な都市像をどうするのかというですね、観点からも、より慎重にならなくてはならないというふうに思っております。
といいますのも、広域自治体である県の施設といえども、実際には意外とその利用される範囲と集約範囲というのは小さいという傾向があると思われるからです。例えば、先般、閉館されました県民文化ホール未来会館については多くの日常的利用者が地元早田地域の皆さんであったという経過を伺っておりますし、県図書館につきましても、やはり市内利用者が多いようです。県図書館は県に聞けば、もちろん岐阜市民のためだけに設置をされたわけではありませんという回答が来るわけですが、日常的な集客・集約範囲が岐阜市内が多いことは否めません。私はあくまで今度予定されております市立図書館については既に賛成をしましたので、つかさのまちには期待をする1人でありますが、それゆえ、むしろ広域自治体である県が取り組む公共施設のあり方については、今後は基礎自治体の役割という観点から、いろいろ問題提起をしていきたいというふうに考えています。
岐阜市は今、中心市街地活性化基本計画を進める上で集約的な公共施設の再配置を進めております。一方、これはモータリゼーションの到来など、過去の時代的な背景もあったかと思いますが、現在多くの県施設は県庁を含めて郊外に立地をしております。多くの複合的な課題はあることは十分に理解をしておりますけれども、しかし、岐阜市が目指そうとしているこの集約型の都市と、──最近、市長は知識集約型というふうに表現しておりますけれども、──この集約型の都市の方向性に県を抱きかかえていくぐらいの強い方針と県市連携というのは今後はますます求められていくべきではないかというふうに考えております。京都府と京都市の取り組みにも倣い、今後、老朽化に伴う移転や建てかえが迫った集客性、集約性のある公共施設の再配置を行う際には、それが県にも及ぶのかどうか、第2期に迫った中心市街地活性化基本計画を踏まえた県市連携について市長のお考えをお尋ねをします。
▼ 答弁(市長)
→私たちとしては当然県都岐阜市でありますから、岐阜県のいろいろお考えになっていること、あるいは岐阜県と岐阜市が一緒になってやっていけること、これは公共施設というハードだけではなくて、いろいろなソフトでもですね、連携をすることが大変重要でありまして、例えば、JR岐阜駅前の周辺施設連携促進協議会というのがありまして、県と市が一緒になってですね、駅周辺の活性化等の議論をしておりますし、先般ヤナコンが開催されましたが、柳ケ瀬の活性化のための連携なども岐阜市と岐阜県でやっておりまして、柳ケ瀬活性化プロジェクトチームっていうのをそれぞれの若手でつくっています。などなどですね、それであともう一つは、これは必要に応じてということになりますが、岐阜県の副知事と岐阜市の副市長がですね、必要な課題ごとに連携するということで連携推進会議というのが設けられておりますので、いろいろと課題が出てくればそれでまた、議論をしていくということだろうと、こういうふうに思います。それぞれ県と市の役割分担をしっかりと認識しながら、それぞれの役割の中でですね、重複する施設などはつくらない方向でですね、また、議論を進めていきたいと、こういうふうに思っています。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中
→必要に応じて、県市が連携をし、議論を進めたいと思います。(企画部回答)