【H23.09定例会】② 総合計画における市役所移転の位置付けについて
▼ 質問(和田直也)
→老朽化が進む岐阜市役所については、今日の防災、耐震などの安全性からも、また、利便性からもさまざまな論点が語られております。しかし、この間、既に多くの議員が取り上げておられますが、図書館整備とあわせて高層化と思われる写真が新聞1面に掲載されるなど、既に多くの市民の皆様が「今度の市役所は高層ビルなの。」とか、あるいは「柳ケ瀬から遠くなるなんて反対。」など、まあ比較的反対意見を中心に関心を持たれており、あちらこちら情報共有のあり方に疑問が残ります。
一方、市としてはあくまで想定とした上で慎重な対応を続けています。今日、大きな構造物を建設する際には、市民の大きな関心を呼ぶことは、政治的にも、私も先日お隣の関市長選挙をお手伝いする中でも強く実感したところです。したがって、時代の要請にも十分に配慮、考慮をしながら、今後の市役所移転について議論をしていきたいと思います。
例えば、総合計画では、市役所移転についてどのように位置づけているでしょうか。現行の総合計画ぎふ躍動プラン・21においては、大学病院跡地再開発のコンセプトの1つに「行政機能」という位置づけがあります。これはワンストップサービスの一環として窓口業務を中心とした市役所の一部機能であり、それが現在の公式見解であると思います。
しかし、今日の新聞報道を初め、このところ議論され始めていますのは、むしろ全庁移転を想定されたものであると思われ、その情報共有のあり方には、さきにも申し上げましたが、疑問が残ります。折しも総合計画については来年度改定が予定されております。現在その準備が進められていますが、最初にも申し上げましたとおり、防災、耐震面など、非常時における対応もきちんと説明していく上で一部機能なのか全庁移転なのか、総合計画にもきちんと盛り込み、その上で市民の皆様との情報共有を大切にし、さまざまな議論をすべきではと考えますが、市長のお考えをお尋ねをします。
▼ 答弁(市長)
→今御指摘のように、市民の皆さんの間にはいろんな御意見があろうかと、こういうふうに思っています。市役所の移転については、現在持っております総合計画の中にも「行政機能」というふうに位置づけされておりますが、それがワンストップ部分だけの移転なのか、全庁なのかという御質問かと思います。前にも何度も御答弁申し上げておりますように、我が市役所の庁舎は大変古いということ、また、分散化しているということ、さらには、駐車場が狭い、バリアフリー化が進んでいないなどなど、市民の皆さんに大変御迷惑をおかけしていると。さらには、アスベストが大量に使われていていろいろと心配があるということであります。
そういう中で先日の3月11日の東日本大震災というのが発生いたしました。この東日本大震災というのは我が国の、あるいは世界のエネルギー政策をどうするかということなどを含めて、大きないろんな分野でさまざまなパラダイムシフトを起こしているわけであります。そういう中におきまして、我が市におきましてもこの震災によってそれぞれの地域で、その司令塔である市庁舎が使えなくて大変困っておられるという問題が発生していること、また、震災によってアスベストの問題がこれから出てくるんではないかということなど、いろいろと心配なこともあるわけであります。要は、状況というのは時々刻々と変化をしているわけでありまして、先ほど申し上げたように、エネルギー政策のみならず、いろんな意味で我々は柔軟に対応すべき状況に来ていると、こういうふうに思います。これらの状況の変化、あるいは我々の考え方につきまして適宜市民の皆様方にもしっかりと情報をお伝えし、我々と認識を共有していただくことが必要かと、こういうふうに思っています。その中におきまして、議員の先生方におかれましても、ぜひ我々の意図するところ、あるいは岐阜市の置かれている状況につきまして認識を共有していただいて、それらの状況について市民の皆様方にも、また、しっかりと御理解いただけるように御協力を賜ればありがたいと、こういうふうに思っているところであります。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中
→岐阜市総合計画基本計画2013の「行財政運営の基本方針」においえt,市庁舎の老朽化の進展による耐震性や利便性を課題とするとともに、社会情勢の変化や市民ニーズに対応した公共・公用施設の更新や見直しをするとしました。