【H23.06定例会】② 市民活動の支援と拠点機能の考え方について
▼ 質問(和田直也)
→市民活動と呼ばれるものには、多くの分野、カテゴリー、系統があると言われております。福祉や教育、観光振興、国際交流、まちづくりなど、ある特定のテーマに基づいて主体的に活動するNPOや、あるいはNGOなどのグループによるもの、一方で、自治会や青少年育成市民会議、体育振興会、消防団、水防団、交通安全協会など、近隣近所に一緒に生活しているからこそ存在し、発展してきた、いわゆる各種団体による活動などもあります。
加えて、最近ではCSR・企業の社会的責任が語られ、また、求められるようにもなり、NPOなどとともに公共的な財、サービスの提案・提供主体となる体制や活動のことを示す、いわゆる新しい公共という考え方も登場し、既に岐阜市内にも若い担い手が誕生しております。
こうした中、市民参画部におきましては、市民活動の支援と、その拠点整備として、市民の時代をつかさどる、つかさのまち夢プロジェクトの一環として仮称・市民活動交流センターの構想を打ち出し、その中身の検討が進められております。官から民へ、市民の時代と言われて久しい今日、さきにも触れました自立型の新しい公共に基づくNPOなども含めて、岐阜市として数多くの市民活動をどのようにとらえ整理をしていくのか、そのタイミングが来ているように思います。
まあ折しも、明徳、本郷小学校の両小学校の統合に伴いまして、今後、明徳小学校跡地利用の検討が教育委員会で進んでおります。中でも現在の岐阜中央中学校建設地に立地しております中央青少年会館が明徳小学校校舎内に移転する案が進行中です。言うまでもなく、青少年育成市民会議を初め、青少年活動の拠点としての位置づけがあります。こうした施設、機能が近隣で予定されているわけですが、岐阜市内には類似施設が多いとの批判が寄せられているのも事実でありますので、これから新しい施設をつくる際には、今まで以上に市民の皆様の御理解や納得が得られるような明確なコンセプトがきちんと打ち出されている必要があるというふうに思います。現在までの検討経過と今後の方針について市民参画部長のお考えをお尋ねをします。
▼ 答弁(市民参画部長)
→NPO法人やボランティア団体、地域の自治会連合会など、市民によるさまざまな活動団体において、まちづくりの課題の解決に向けた市民活動が行われております。
本市においては協働型市政運営行動計画に基づきまして、市民との協働のまちづくりを推進していくため、市民活動が行いやすい環境づくりを進めているところでございます。
具体的には、まちづくりに資する市民活動を応援し、公開審査を経て事業費の一部を助成する市民活動支援事業、また、市民と行政の協働事業を生み出すための協議の場、さらには、情報提供やつながりづくりを通じて市民活動を支援する中間支援組織であるNPO・ボランティア協働センターを設置するなど、市民活動の支援を行っております。
仮称・市民活動交流センターは、昨年10月に策定いたしました岐阜大学医学部等跡地整備基本計画におきまして、仮称・中央図書館や展示ギャラリーとともに、第1期整備施設として位置づけられ、市民活動を支援する拠点として整備する施設であります。計画に示す、『「人・情報・感動!」を結ぶ交流空間-協働のまちづくりの推進拠点-』というコンセプトのもとに、これからの地域社会における多様な課題の解決を図るため、みずから意識を持って取り組む人材、いわゆるまちづくりの担い手がはぐくまれるような市民活動を実践する場をつくることが、この仮称・市民活動交流センターのねらいとするところであります。この施設建設を契機に市民活動に対する支援を一層充実させていくとともに、議員御指摘の新しい公共のこの趣旨を庁内に周知し、それぞれの所管分野における取り組みを促していきたいと考えております。
仮称・市民活動交流センターの利用団体といたしましては、NPOやボランティア団体などを初めとする地域や社会の課題及び問題の解決、あるいは社会貢献などに取り組む市民活動団体を想定いたしておりますが、まちのにぎわいの創出を図るためにも、より多くの方の御利用を期待しているところであります。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→(仮称)市民活動交流センターは、地域型コミュニティー(自治会や各種団体など)や目的型コミュニティー(NPO法人やボランティア団体、まちづくり団体など)、あるいは個人や企業、大学などが様々な活動を実践するとともに、市民が気軽に訪れ、活動することでつながりや交流が生まれる「絆の拠点」「文化の拠点」として整備を進めていきます。→平成27年7月18日に「みんなの森ぎふメディアコスモス」としてオープン。