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▼ 質問(和田直也)

→私は、かねてより中心市街地の道づくりは「歩くことを基本としたまちづくり」でいくべきだと、これまでも質問を重ねてきました。モータリゼーションの時代に登場した歩道橋や地下道などといった都市構造物に対しても、クルマに遠慮をして人が上に行ったり、下に行ったりするのではなく、これからはむしろクルマに遠慮してもらえるような道づくりを、鵜飼大橋など環状道の完成に伴い、都心に用のないクルマは都心を走らなくなった今日の道づくりにおいては、「まちなか居住」を進める岐阜市の基本政策にも照らし合わせながら、益々「歩くことを基本としたまちづくり」が求められると考えています。
岐阜市では、既に中心市街地活性化基本計画の枠内を皮切りに、自転車優先レーンの整備計画について、いくつかの議論が始まっています。私も先日検討部会を傍聴させて頂きましたが、クルマから自転車を、自転車から歩行者の安全な通行を守るためにも、自転車優先レーンが必要だとする方針は、よく理解をしているつもりです。
さて、この歩行者を守るという点に関連して、先日たまたま市民要望の相談のためにお目にかかった視覚障がい者団体の皆さんから、こんなご意見を頂きました。「私ら目の見えぬ者にとっては、歩ける範囲はバス停から施設までとか、駅の近くだけです。もっと岐阜のまちを歩いてみたい」誰もが日常として何ら不自由なく歩いている町並み、私も改めて見つめなおしてみますと、いくつかの不自由があることを省みる機会となりました。
早速、道路維持課にお願いをしまして、視覚障がい者誘導用ブロック、いわゆる点字ブロックの設置状況がわかる地図の提示をお願いしたところ、地図そのものがないということもわかりました。この時点で、点字ブロックについては、視覚障がい者団体から出される要望箇所の個別対応、まさに点と点の対応で留まっているということがわかりました。早速、地図を作成して頂き眺めてみますと、確かに途切れている箇所が多々見受けられました。この点字ブロックは、どことどこを結ぶために設置されているのだろうと、疑問に思う箇所もあります。
誰もが快適に移動できる岐阜のまち、“まちなか居住”を進める岐阜市の都市基盤政策において、ぜひとも点と点を結ぶ線をどう描くか、線と線を面としてどう位置づけていくか、そんな考えが改めて必要なのではないかと思います。
これらの点を踏まえて、岐阜市全体として点字ブロックをどう位置づけているのかについては福祉部長に、まちなか居住を進める岐阜市の都市政策にも照らし合わせながら、今後の都心における整備方針については基盤整備部長にそれぞれお考えをお尋ねします。

▼ 答弁(基盤整備部長、福祉部長)

→道路の視覚障がい者誘導用ブロックは、視覚障がいのある方が段差などの存在の認識及び障害物を回避できるなど、安全で安心して移動できるように設置するものでございます。このため視覚障がいのある方の声を聞きながら、その支援施設が集まる地域や交通結節点のJR岐阜駅周辺などの市道で、通勤や通学によく利用されるルートを優先的に進め、これまでに約11キロメートルを整備してまいりました。
具体的な整備箇所といたしましては、平成18年度から2年間で、JR岐阜駅から西方向の総合病院や大型商業施設までを結ぶ区間約1キロメートルを整備してまいりました。その後、県立岐阜盲学校からJR岐阜駅までを結ぶ動線整備の目的で、西野町から忠節橋通りを経由するルート内の市道を平成20年度から3年間で整備しております。今年度実施予定の忠節橋通りの千手堂交差点からJR岐阜駅までの未整備区間約1キロメートルを整備することで全線がつながることとなります。
引き続き視覚障がい者の関係団体を初め、県警などの関係機関と協議を行い、駅やバス停から病院を初めとする主要施設間を結ぶ市道での整備を進めるとともに、関係部署と連携し、県道などの道路管理者にその推進を働きかけ、将来的にはネットワーク化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。

→視覚障がい者誘導用ブロックは視覚障がいのある方の移動の手助けとなるものであり、整備を進めていかなければならないと考えております。整備の優先順位といたしまして、まず、駅やバスターミナルとその周辺、次に、視覚障がいのある方がよく利用される病院や学校などの施設から最寄りのバス停へ至る道路であります。
駅やバスターミナルでの整備につきましては、おおむね設置が完了をしております。現在はバス停から施設へ至る道路につきまして、視覚障がいのある方の意見もお聞きしながら、順次整備をお願いしているところであります。
今後もさらに、利用者の利便性の向上を図るため市道での整備を促進するとともに、国道及び県道につきましても道路管理者に順次整備されるよう市として要望をしてまいります。
さらに、視覚障がい者誘導用ブロックのほかに、横断歩道の上にエスコートゾーンと呼ばれています横断歩道の方向を示す突起の列がございます。横断歩道は最も危険な場所であるため、視覚障がい者誘導用ブロックを敷設してある歩道に面する横断歩道にエスコートゾーンを敷設してもらうよう所管の警察署にも要望してまいります。
このように今後も引き続きこれらの整備を進めていくことで、点から線、線から面的な整備となるよう努めてまいります。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→平成23年度以降もひきつづき、視覚に障がいのある方々のご意見等を踏まえ、視覚障がい者誘導用ブロックの面的整備や横断歩道におけるエスコートゾーンの敷設について、道路管理者等との協議を進めているところです。なお、平成24年のぎふ清流国体・ぎふ清流大会の開催にあたっては、メイン会場となった岐阜メモリアルセンター周辺の道路において、バリアフリー点検を行い、道路管理者等と連携し、視覚障がい者誘導用ブロック等の整備を図りました。(福祉部回答)

→西岐阜駅を拠点にした周辺主要施設までの視覚障がい者用誘導用ブロックの面的整備を進めるため、平成23年度以降に県立美術館、県立図書館、市科学館、市橋コミュニティセンター、南部西事務所、西部福祉会館周辺の2,650メートルの整備を実施しています。また、岐阜公園周辺のバス路線整備に関連し、平成23年度以降に620メートルの整備を実施しています。(基盤整備部回答)

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