【H22.12定例会】① 役所体質の改善について
▼ 質問(和田直也)
→私は、大きな組織の上に立たれる指導者には、大所高所を見通す「全体の目」、過去をきちんと分析できる「洞察の目」、そして、事前の一策は事後の百策に勝るという考え方を大切にする、先を見通す「未来の目」が必要ではないかと考えています。今回の出張旅費を巡る一連の処分に対して、市長はこの3つの目をきちんと持たれ、その結果出されたものであると思いますが、しかし一方で、処分に対して現場の職員に対して厳しく、管理職に甘いとのさまざまな指摘は、私も同感できる点があります。とりわけ、20代の若い職員については、市役所業務のイロハを一生懸命学びながら、社会の第一線でこれから活躍をしていく世代であることを考えると、大変気の毒に思っています。実際に現場の若い職員からは「年齢的、立場的な均衡が取れているのだろうか」との声も聞こえてきますし、私が何より心配しますのは、そうした声が職場の士気の低下や秘書課という職場への嫌悪感につながっていかないかと、これからの市役所の空気のことがとても気にかかります。言うまでもなく、市役所は市民の皆様のための職場です。その市役所で勤務する全ての市職員が心地よく働く環境をこれから創りだしていくのもまた、全体の上に立つ市長の手腕ではないかと思います。
今回の一連の事件を受けて、過去をきちんと分析する「洞察の目」を発揮して頂き、事前の一策は事後の百策に勝るとする「未来の目」を併せ持っていただきたいと思います。今一度、初心に返って頂き、「全体の目」をフルに発揮して頂いて、役所体質の改善を行っていただきたいと思います。例えば、時々は市長も各職場を見回りながら、市長自ら職員に語りかけてみてください。かつて、市役所のロビーにコンシェルジュを配置されたとき、市民の皆様から「市役所の対応が良くなった」という声があったと伺ったことがあります。こういう声をもっと増やしていくためには、やはり市長自らの行動が何よりの模範になると思います。既に監査法人による職場研修も始まっていますが、やはり大きな組織なだけに、職場ひとりひとりの職員にも「うちの市長が言うなら頑張ろうか!」とか、「市長がそう行くならついていこうか!」など、一体感のある職場づくりに励んでいただきたいと思います。
事前の一策は事後の百策に勝る、市長が日頃からこの議場でも度々口にされる言葉です。市長にとっていまの事前の一策とは何でしょうか。役所体質の改善に向けた市長の思いをお尋ねします。
▼ 答弁(市長)
→私の仕事は本当に忙しくてですね、もう目が回るような仕事でありますが、こういう仕事をこなしていけるのもですね、多くの市の職員が私を支えていろんな助けをしてくれていると、とりわけ秘書課員にもいろいろとお世話になってですね、その努力のたまものとして、いろんな適切な判断、事業でありますとか、いろんなことができていくんだろうと、こういうふうに感謝をしています。
それで、私は何度も申し上げていますように、仕事に取り組む姿勢あるいは政治理念としまして、いろんなことを言っているんですが、一番大切なものとして、先ほど御紹介いただいた「事前の一策は事後の百策に勝る」ということを肝に銘じています。今やるんだったら一策で済むんですが、これをほうっておいて、放置しておいて、事後になると、もう百策を打っても、もう間に合わないんだと。だから、今、手を打とうじゃないかと、こういうことであります。また、法令遵守、市民目線等々でもあります。
それから、今、議員御指摘のように、報告、連絡、相談というのも大変重要だというふうに思います。そのためにも御指摘あったような風通しのいい職場環境というのをしっかりとつくっていく必要があると、こういうふうに思っています。
庁内を歩いて回ったらどうかという御質問でありますが、なかなか時間もなくてですね、厳しいところがありますが、そのかわりと言ってはなんですが、時間のあいたお昼の時間に職員とのランチトークっていうのをやっておりまして、今年度5回ほどやりました。市民病院へ出かけていってそこの看護師さんやお医者さんたちとやったり、いろんな方とやってんですが、一番直近では保育士さんたちも含めた若手の人たちとのランチトークを行いまして、その席でぜひ1回保育所にも来てほしいていうお話もありましたので、保育所などを訪問することもやりましたし、小学校なども訪問しています。
そういうことで、極力、市の職員ともですね、接する機会を多く設けたいと、また、大前議員から御指摘のあったように、にこにこ笑ってですね、対応できるように努力はしてまいりたいと、こういうふうに思っています。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中
→職員との意見交換の場として、継続して職員と「ランチトーク」を開催しています。平成22年度から平成25年度の4年間に、入庁2年目の若手職員や、消防職員などの現場の職員を含め、さまざまな部署の職員と延べ21回実施、今年度も継続して実施の予定です。今後も職員との意見交換を積極的に行い「風通しの良い」職場環境づくりに努めたいと思います。(市長公室秘書課回答)