【 最後の成人式、誓いとお祝いの言葉( 25/01/12 sun )】本日は二十歳の集い、旧徹明小と旧木之本小最後の卒業生が新成人を迎え、旧学区としては最後の成人式を迎えました。その新成人を迎えた代表挨拶が素晴らしかったので、長文ですが、下記ご本人及び親御さんのお許しを頂いて、原稿そのまま転載します。

誓いの言葉 >ーーー

本日は成人を迎えました私たちのためにこのような心温まる式典を催して頂き誠にありがとうございます。また、ご多用のところ、ご臨席の皆様にお祝いと激励のお言葉をいただきまして、二十歳を代表して心よりお礼申し上げます。

20年を振り返りますと、#木之本小学校 の閉校が思い出されます。私たちが最後の卒業生となりました。長い歴史を築いてきた母校の名前がなくなるのは淋しい気持ちでしたが、いまは #徹明さくら小学校 として、地域の方々と支え合い、より良い歴史を築いていると感じ嬉しく思います。

私としましては、小学生の時から続けている野球で沢山のことを学び経験してきました。特に、高校野球の3年間はコロナ禍での毎日でしたので、思い描いていた生活とはかけ離れた毎日となりました。入学式もままならず、学校に通い出したのは6月、遠征や試合もできない状況が続き、練習することさえ自粛の毎日、悲しく悔しい気持ちでいっぱいになりました。限られた時間の中で仲間と切磋琢磨し、勝利の厳しい世界を味わい、努力だけでは報われないことも知り、自分にとって成長した貴重な時間となりました。

その他にも、年々増していく災害の被害や辛い出来事、今もなお復興が続いている地域や人々がたくさんいるのが現状です。そのニュースを見るだけで心が痛み、自分の環境のありがたさを身に染みて感じています。

こうして本日、成人を迎え、社会への第一歩を踏み出します。好きなことができる喜び、日常のありがたさ、人との関わりの大切さ、健康であること。次の日を普通に迎えられる幸せを深く感謝し、今までの経験を糧にし社会への一員として、近くと責任を持った行動で、誰かの支えとなれるよう日々精進していこうと思います。

最後に、こうして無事、成人を迎えることができたのも、今までにご指導していただいた先生方、温かく見守ってくださった地域の方々、共に歩んできた仲間たち、沢山の愛情で育ててくれた家族のおかげです。感謝の気持ちを伝え、代表挨拶とさせて頂きます。

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思わず来賓席から「素晴らしい!」と声が上がり、拍手喝采の誓いの言葉となりました。こうした新成人を迎える地元地域の一人として、心から誇りに思うひと時となりました。夢に向かい、益々の活躍を心から願っています。

先立って、地域奉仕や震災復興にも充てられる年末ジャンボ宝くじの確率から始まる私からの祝辞は、下記の通りです。

お祝いの言葉 >ーーー

(概略)年末ジャンボ宝くじ1等に当たる確率は2000万分の1、東京都民と大阪府民全員が宝くじを買って、お一人当たるかどうかという確率です。では、私たちがこの世に生を受ける確率はどうか…。男性が一生のうちに作り出す精子の数は約3兆5,000億個、女性が一生のうちに作り出す卵子の数は約400個、ここから出産適齢期とされる期間に自身がこの世に生を受ける確率は1,400兆分の1、これは先ほどの宝くじ1等賞に連続100万回当たるに等しいようで、等しく可能性のあった命が自身の後ろにあったと思えば、そもそもこの場所に居ること自体が実に天文学的な確率にて尊いことか…。また、日本人に生まれてくる確率は世界196カ国約80億人の内の1億人ですから約1.5%、お家の蛇口から出てくる水道水を飲むことが出来る、この当たり前の日常は、実は世界でわずか9カ国、さらに長良川水系・清流の岐阜はおそらく水資源の世界最頂点、この地で生まれ育ったことがいかに恵まれているのか、ぜひこれまでの20年に謙虚な気持ちで「ありがとう」を言いましょう。

そして、これからは「働く」ことを通じ「ありがとう」を言われる脇役になる喜びを得ることです。まだまだ学びの段にいる皆さんかと思いますが、まもなく社会に出て働くことを通じて、脇役になる喜びを得られるようにしましょう。皆さんは知らず知らずのうちに、主役としてたくさんのスポットライトを浴びてきました。幼稚園・保育園、小学校中学校のあらゆる場面で、家族や親戚、恩師や地域の皆さんから、節目節目でスポットライトを浴びてこられたことと思います。何より、晴れ着姿の皆さんは今日の主役です。特に女性の皆さんは早起きして準備したことでしょう。しかしその皆さんよりもっと早起きして準備をされた、例えば美容師の皆さんもいました。この会場では皆さんの到着を待ちわびて準備にあたられた自治会の役員さんがいました。今日の主役ために、脇役の方が大勢いたはずです。働くということ、あるいは社会で大人の仲間入りをするということは、脇役になる喜びを得るということです。

何より、今日は木之本小学校の卒業生最後の成人式。「ここぞ〜木之本小学校♪」この校歌を知る最後の卒業生を前に、私も卒業生の一人としては一抹の淋しさを感じます。しかし時代の変化に柔軟に適応していくことこそ大切な世の中です。いまの徹明さくら小学校を大切に育みながら、今後は後輩諸子にも温かいエールをお願いします。新成人、誠におめでとうございます。

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という旨の祝辞を述べました(私より年上の皆さん、生意気を失礼しました…)。私も成人式を迎えてから24年の歳月が流れました。引き続き謙虚に働きます。立派な誓いを述べられた新成人を前に、とても新鮮な気持ちになりました。新たな門出に際し、心からお祝いします。

来年からは #徹明さくら小学校 の第1期卒業生が新成人を迎えます。いっそ 本荘小学校区も一緒に #本荘中学校 で実施するのが望ましいのでは…、との声も、特に若い世代や親御さんより多数あがっていますが、主催者目線ではなく主人公である新成人を迎える青少年の声も聴きながら、的確な形での二十歳の集いが実施できるよう、今年はその準備や地元調整に力を尽くしたいと思います。