【 夢おこし県政と飲水思源( 24/05/24 fri )】木曜のことです。とある会合で、梶原前知事時代の県職OBの方とご一緒しました。名刺交換の折、「いっぺんあんたに会いたかった」と言われ、お初にお目にかかったその方は、私が梶原前知事が勇退される前後より私設秘書として仕えていたことをご存知でした。知事勇退後、旭日大綬章を受章され、その祝賀会の準備の最中に岐阜県庁裏金事件の報道となり状況が一変、メディアなど対応に追われる中で、波が引くように政治家から人が離れていく様を目の前で体感したこと、そんな中でも応援いただいた人情に触れたこと、今となっては晩年に、決してご自身の回顧録ではない、次の時代を見据えて為すべき課題整理を書籍にまとめておられたこと(「情場の時代(ぎょうせい出版)に記述)、はたまた現職知事の時代に掲げられた「#夢おこし県政 」に沿って、大垣の #ソフトピアジャパン を立ち上げられたり、「情報社会は映像の時代になるから」と #IAMAS を立ち上げられるなど、時代を20年以上先取りして、名の通り夢おこしの種まきをしておられたことなど、いまの情報社会に求められる環境整備の先見の明は確かなものだったし、本当におとっつぁんだった、と、楽しい思い出話に花が咲きました。

そんな思い出話をしながらふとその方のお顔を拝見すると、涙をポロポロ流しておられます。本当に梶原知事を心から慕われ、県職員として県政に捧げられたことが滲み出るように感じられ、こちらも胸が熱くなりました。

中国に「飲水思源」(水を飲むとき、その井戸を掘った人を忘れるな)という故事成句があります。時の為政者ですから賛否は当然ですが、こうして梶原さんのことを「おとっつぁん」として慕い、捧げられた方々とのご縁を通じ、また思いを共にする中で、現在の岐阜県政の中に生きる各種の取り組みを垣間見る中で、この飲水思源という言葉を思い起こします。

夢おこし県政、ぜひ次に発展継承する一員として微力を尽くしたいと気持ち新たに、引き続き日々の仕事を丁寧にこなしたいと思います。

情場の時代(ぎょうせい出版)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33836190W8A800C1CN0000/