【 二十歳の集いが出来た喜びを噛み締めて…( 24/01/07 sun )】異例の年明けとなった本年ですが、今日は岐阜市内一斉に新成人を祝う二十歳の集いが催されました。震災の最中ですが、日常活動を続けていくことも大切です。こうして予定通り開催できた喜びを噛み締めています。誓いに立たれた新成人代表より、次のような趣旨の言葉が発せられました。

「私たちは高校時代にコロナ禍を経験しました。小さい頃から力を入れていた野球の大切な試合や修学旅行、あらゆる行事が中止となり、やり場の無い怒りや悲しみに、ただただ無となるしかありませんでした。しかし、この経験を通じて日常の当たり前の喜びを噛み締める貴重な体験を得ました。私たちはこのことを胸に、これから社会に羽ばたく中で、精一杯社会に貢献したいと思います」

能登半島地震のこともあっただけに、このような心に響く立派な誓いの言葉を述べられた新成人に、心からの祝福をおくりたいと思います。

今日の木之本地域の二十歳の集いに際し、地域奉仕や震災復興にも充てられる年末ジャンボ宝くじの確率から始まる私からの祝辞は、下記の通りです。

「年末ジャンボ宝くじ1等に当たる確率は2000万分の1、東京都民と大阪府民全員が宝くじを買って、お一人当たるかどうかという確率です。では、私たちがこの世に生を受ける確率はどうか…。男性が一生のうちに作り出す精子の数は約3兆5,000億個、女性が一生のうちに作り出す卵子の数は約400個、ここから出産適齢期とされる期間に自身がこの世に生を受ける確率は1,400兆分の1、これは先ほどの宝くじ1等賞に連続100万回当たるに等しいようで、等しく可能性のあった命が自身の後ろにあったと思えば、そもそもこの場所に居ること自体が実に天文学的な確率にて尊いことか…。また、日本人に生まれてくる確率は世界196カ国約80億人の内の1億人ですから約1.5%、お家の蛇口から出てくる水道水を飲むことが出来る、この当たり前の日常は、実は世界でわずか9カ国、さらに長良川水系・清流の岐阜で生まれ育ったことがいかに恵まれているのか、ぜひこれまでの20年に謙虚な気持ちで『ありがとう』を言いましょう。そして今後は『働く』ことを通じ『ありがとう』を言われる脇役になる喜びを得ることです。皆さんは知らず知らずのうちに、主役としてたくさんのスポットライトを浴びてきました。幼稚園・保育園、小学校中学校のあらゆる場面で、家族や親戚、恩師や地域の皆さんから、節目節目でスポットライトを浴びてこられたことと思います。晴れ着姿の皆さんは今日の主役です。しかし主役の皆さんのために早起きして準備をされた美容師の皆さん、皆さんの到着を待ちわびて準備にあたられた自治会の役員さんなど、脇役の方が大勢いたはずです。働くということ、あるいは社会で大人の仲間入りをするということは、脇役になる喜びを得るということです。」

という旨の祝辞を述べました(私より年上の皆さん、生意気を失礼しました…)。私も成人式を迎えてから23年の月日が流れました。引き続き謙虚に働きます。立派な誓いを述べられた新成人の皆さんを前に、とても新鮮な気持ちになりました。新たな門出に際し、心からお祝いします。