【 岐阜髙島屋と都市の品格( 24/08/02 fri )】 #岐阜髙島屋 閉店ショックに揺れる岐阜市中心市街地、中高年層を中心に感傷的な投稿が多いですが、私も共感しています。時代の変遷でいつかこの日が来てしまうとは理解していたものの、まるで大切な品々を飾っていた棚が、棚ごと消えてしまったような淋しい気持ちです。

写真の数々は、開店40周年の折、当時の故松室社長さんにお声掛けいただいた記念誌です。「皆さんの思い出の中に生き続けられたならば、私たちとしてこれ以上の幸せはございません」橋本社長が閉店挨拶で述べられたように、今まさに、私にとっても岐阜髙島屋が人生の大切な一頁となりました。

「エスカレーター付近で遊んでおられるお子さまは、危のうございますので…」幼い頃から聞き慣れた、店内でいつも流れていたアナウンス、古風で愛おしい #髙島屋 のこの言葉遣いが好きでした。私自身は、国旗と社旗を掲げる企業がまちのど真ん中に堂々と構えられていたことを一市民として誇りに感じていましたが、店内のアナウンスや接客なども総じて品格が滲み出ていた大切な部分ではなかったかと思います。

都市にも品格という言葉が当てはまるのではないかと思います。昨今あまり語られなくなってしまったこの要素について、今回の閉店を契機に、改めて都市の熱源であり顔である都心の目指す姿の中に、大切に見据えたいと思います。