【H26.12定例会】② 岐阜都市ブランド戦略会議について
▼ 質問(和田直也)
→「これからの岐阜市をどうプロデュースしていくか」という観点から、今年度予算で「クールぎふプロデューサー」が民間から採用され、また「岐阜都市ブランド戦略会議」も始まっています。私も毎回この会議は傍聴していますが、ブランドツリーという考え方に基づいて、都市ブランドをどう構築していくのか、観光、子育て教育、医療健康、産業雇用など、幅広いテーマで議論が進んでいます。人によっては「議論があちこちに広がって、どう収集したら良いか」と頭を悩ます見方もありますが、私はむしろ、私もその議論に加わりたいくらい面白いというか、創造的な会議だと理解しています。私は「都市ブランドをどうするか」という重要なテーマを話し合う会議は、少なくとも単年度予算で終わらせず、開設当初の目的の一つにありますように「2017年の岐阜命名450年」に焦点を当てながら、より洗練された中身に仕上げる必要があると思います。そこで担当部である市長公室長にお尋ねします。この会議にどんな展望を描いているか、来年度以降の継続の有無についてどう考えているか、お尋ねします。
▼ 答弁(市長公室長)
→少子・高齢化や人口減少が叫ばれる今、地域の活性化に向け定住人口を増加させることは、本市を初め地方都市共通の課題となっております。そのためには魅力あるまちとしてのイメージ発信、すなわち都市のブランド化を進め、他都市との差別化を図っていく必要がございます。
本市では教育立市、医療・健康立市といった政策の柱を掲げ、小中学校における電子黒板、デジタル教科書の導入を初めとする充実した教育環境の構築や、スマートウエルネスぎふの理念に基づく健康施策の展開など、選ばれるまち、住んでみたいと思われるまちを目指して、暮らしの側面で本市の魅力を高める施策を展開してまいりました。また、1300年以上の歴史を誇る長良川の鵜飼や長良川中流域が国の重要文化的景観に選定されたことなど、観光の側面からも都市ブランドを形成していくための要素は十分に持ち備えているものと考えております。しかしながら、このように本市の優位性や特色を有しながらも、都市ブランドとして特に市外の方々へのPRや浸透といった面が不十分であると認識をしております。そうした中この優位性や特色をどのようにブランド化し、効率的、効果的に発信していくかといったアイデアをいただくため、多様なネットワークやノウハウを有する民間の有識者等による岐阜都市ブランド戦略会議を本年度設置したところでございます。この岐阜都市ブランド戦略会議は、これまで4回開催し、多様な視点から本市のブランド形成に向けた議論を行っていただいてきております。具体的には、ブランド化に対する本市のこれまでの取り組みの検証を初め、観光、産品、暮らしといった分野ごとに本市の優位性、特色を体系的に整理したところでございます。
今後はこれまで体系化された資源を活用しながら、例えば、キャッチフレーズやスローガンといった本市の特色を印象づけることができるようなキーワードを策定するなど、全国に向け、どういった手法で効果的に発信していくかといった戦略について、本年度より任用しておりますクールぎふプロデューサーにもその役割を発揮してもらいつつ、会議を進めてまいりたいというふうに考えております。
いずれにいたしましても、都市ブランドは議員御案内のとおり、一朝一夕に確立されるものではなく、
〔私語する者あり〕
形成されたブランドイメージをさまざまな手法を用い検証や実証実験を繰り返すことによって、確立、浸透されていくものと認識しております。岐阜都市ブランド戦略会議は、その中心的な役割を担う最も重要な会議であると認識しておりますので、今後も引き続き御意見を賜ってまいりたいと考えております。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→平成26年5月27日〜平成28年2月25日にかけ、岐阜都市ブランド戦略会議を開催しました。戦略会議において、取りまとめられた最終的な提案の概要は下記のとおりです。
(1)ブランドコンセプト「長良川文化」を提案
→鵜飼、文化的景観、金華山など長良川周辺の資源と「信長公のおもてなしが息づく戦国城下町・岐阜」日本遺産認定などの外部要因を結びつけ、岐阜市の「長く」愛され「良い」価値を発信していく。
(2)施策案
『移住・定住人口増』まちまるごと大学化構想〜長良川文化大学
・岐阜市での暮らし全体を大学に見立て、一生涯学べる環境を整備する
・市民が学んだ知識に斬新な発想を掛け合わせた、新たな価値を創出・発信する
『交流人口増』
・長良川鵜飼のReブランディング(官民一体となったプロモーション組織の整備、統一的なプロモーション)
・町家リノベーションゲスト再生プロジェクト(川原町で空き家となっている町家を取得し、ゲストハウスとして再生)
『認知度・知名度向上』
・シェアしたくなるまちプロジェクト(アートを活用して市内の魅力ある資源をつなぎ、話題性を持つ一連の観光資源としてPR。来訪者のSNS等での情報発信を活用
<今後の対応>
・信長公ゆかりのまち岐阜市の都市ブランド形成との整合をはかりつつ、関係部局と調整し、実現可能な施策から事業に反映する。
(市長公室回答)