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▼ 質問(和田直也)

→市町村合併によらないけれども、ゴミ処理、消防防災、交通など広域連携による生活都市圏域の行政サービス向上について、そのあり方を展望する連携中枢都市圏12地域の1つに岐阜市も指定され、今議会にその企画事務費が計上されています。地方自治法改正に伴い、今春より中核市の要件が人口30万人から20万人へ引き下げられた中での今回の指定は、私は行政区域を越えた人の移動や生活実態が顕著な県庁所在地等、中規模都市の行政サービスの在り方を岐阜市から見出す上で、意義あるものと理解しています。私はその中でも、国と国が条約を締結するようなイメージで制度化された連携協約制度に特に関心を持っています。議会の承認も必要となるこの制度の実用化には、締結する相互の住民の皆さんの理解も欠かせられません。今後どのように周知していくのか、一般論として、テーマとしてはどんなものが想定されるのか、企画部長にお尋ねします。

▼ 答弁(企画部長)

→連携中枢都市圏につきましては、その形成には3つのステップがあります。1つ目は、人口20万人以上を備える圏域の中心市が連携中枢としての宣言を行うこと。2つ目は、各自治体の議決を経て連携協約を締結すること。3つ目は、連携に関する圏域ビジョンを策定することです。国の推進要綱によると、連携協約の内容としましては、圏域全体の経済成長の牽引、高次の都市機能の集積強化、圏域全体の生活関連機能サービスの向上の3つの観点を満たすため、さまざまな分野で連携して行う取り組みと役割分担などを明記することが想定をされております。国の推進要綱を踏まえた連携協約に関しては、それぞれの自治体の合意が必要となりますので、その前提として、そもそも周辺市町との間で、どのような分野でどのような連携が可能なのかを互いに理解する必要があります。そこで、今年度より、岐阜圏域6市3町で構成する岐阜地域広域圏協議会において、産業や福祉、教育などの5つの分野で、互いの情報交換を初めとして連携策を検討するためのプロジェクト会議を設置をしております。また、今回の補正予算に計上しております調査研究費用を活用し、連携中枢都市圏に係る先進圏域の事例なども把握しながら、連携協約という新たな制度を含めた広域連携に係るさまざまな手法、制度について、その有効性を研究し、人口減少に歯どめをかけ、圏域の経済活性化や住民サービス向上につながるような連携策の検討を進め、この制度についてシンポジウムなどを通じ、広く圏域の行政、住民の皆様にお知らせをしてまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→岐阜地域広域圏協議会を設立しました。圏域全体の住民サービスや魅力向上につながると考える5つの分野(産業、福祉、教育、防災、公共交通)で、各市町の各分野担当部署で構成した検討組織となるプロジェクト会議を設置し、各市町の課題抽出から共通の課題解決に向けた連携を検討しています。総務省は連携中枢都市圏の形成等の地方自治体間の新たな広域連携の促進を図ることを目的として募集した「新たな広域連携促進事業」に、岐阜圏域(岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町、北方町の6市3町)を対象地域として募集し、平成27年6月2日付で事業実施団体として採択を受けました。促進事業では、主として以下の事業を実施しています。

1:社会経済動態調査:岐阜圏域全体の活性化につながるような周辺自治体との連携について研究するため、岐阜圏域の経済活動や人口移動の現状などの現状調査や、その結果を分析する社会経済動態調査を実施。

2:広域連携シンポジウムin岐阜市:岐阜圏域がこれまで以上の魅力を備え、活力ある圏域へと成長していくために、どんな連携が必要か、どんな連携ができるのか、などについて、企業や市民と一緒に考えるためのシンポジウムを開催。(企画部回答)

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