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▼ 質問(和田直也)

→新庁舎建設の伊東豊雄氏の参画について、つづけて市長にお尋ねします。このたび、基本設計案が公開されました。今回、最も強調されているのが「メディアコスモスとの調和」です。それが本年5月のプロポーザル当初からこの間の設計案の大幅変更に至った過程でも節々に感じられました。であればこそ、伊東豊雄さんのプロジェクトへの参画は有意義ではないか、と思うのです。6月の議会では「伊東豊雄氏からご意見を伺うこと」を提案し、これを行う旨の答弁を頂き、実際に何度かご意見を頂いたようです。しかし、中途半端に「先生からご意見を伺いました」で終わることなく、プロジェクトに参画を頂いた上で、メディアコスモスの時と同様に、広く市民の皆様の夢や希望を、そのデザインに反映して頂きたいと願うものです。

▼ 答弁(市長)

→新庁舎建設についての御質問にお答えをいたします。
新庁舎につきましては、昨年の12月、岐阜大学医学部等跡地に移転新築することが決定いたしました。御存じのとおり、新庁舎建設地の北側には本年7月に「みんなの森 ぎふメディアコスモス」を開館したところであります。世界的に著名な伊東豊雄氏の手による建築物であることに加えまして、人と人との交流を生み出す空間づくりを大切にし、また、小さなお子さんを連れた方も気軽に利用できるなど、運営面の努力や工夫が相まって、入館者数は間もなく50万人に達する勢いであります。まさに新たなにぎわいの創出拠点として大変活況を呈しているところであります。
そして、このような特徴的な施設に隣接をして新庁舎を建設することは、他市にはない、本市ならではの大きな特色であると考えています。このため、「ぎふメディアコスモス」との親和性を重視し、あわせて新庁舎と「ぎふメディアコスモス」の連携によって、さらににぎわいを相乗的に生み出すため、両施設の中間に位置をし、連携のかなめとなります「みんなの広場 カオカオ」の拡張が効果的であると考えたところであります。
これを受けまして、本年度の基本設計作業に当たりましては、数多くの市民の皆様から御意見をお伺いするとともに、都市計画や建築意匠などの専門家、さらには、本市の景観アドバイザーや伊東豊雄氏からも御意見を頂戴し、これらの御意見をできる限り活用して設計作業を進めてきたところであります。
伊東豊雄氏からは、新庁舎建設地の南側に位置する民有地を活用することによって、新庁舎や立体駐車場をより南側に配置することで、「みんなの広場 カオカオ」を拡張し、広場の機能を高めることや、金華山の眺望を確保することなどについて、適切な計画であるとの御意見をいただいたと担当部局から報告を受けております。あくまでも実際の設計作業は本市と委託契約を締結しております設計事業者が行うものでありますが、引き続き必要に応じまして伊東氏からの御意見やアドバイスなどもいただいてまいりたいと考えているところであります。
一方で、建築物の価値は、そのデザインなど、目に映る形のみで決まるものではありません。建築物は人々に開かれ、世代を超えて大切に使い続けられ、愛されることによって真の価値が生まれるものであります。このためデザイン面のみならず、利便性や耐久性といった機能面にもすぐれたバランスのよい庁舎こそが後世に受け継いでいける庁舎ではないかと思っているところであります。
いずれにいたしましても、新庁舎の建設は岐阜市百年の大計であり、本市のまちづくりの礎となる重要なプロジェクトであります。新庁舎に込められた市民の皆様のさまざまな夢や希望を形にし、皆様の最大多数の最大幸福を実現することが私の重要な使命であると考えています。そのためにも、今後とも伊東豊雄氏にとどまらず、多様な分野の方々から知恵をおかりするとともに、できるだけ多くの市民の皆様の御意見を丁寧にお伺いしながら、着実に事業を進めてまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現 
→昨年度の基本設計において、伊東氏に意見や助言を求め、新庁舎建設地の南側に位置する民有地の活用によって、新庁舎や立体駐車場をより南側に配置することで「みんなの広場カオカオ」を拡張し、広場の機能を高めることや、金華山への眺望を確保することなどについて、適切な計画であるとの意見を承りました。今後もひきつづき、必要に応じて伊東氏や専門家から意見を聴取する機会を設けていきます。(行政部回答)

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