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▼ 質問(和田直也)

→我が国は少子・高齢化に伴う人口減少という大きな社会問題を抱えながら、国を挙げて少子化対策へ乗り出す一方、今後の成長戦略を描く際には、技術進歩なくして成長なし、したがって、人材という資源を大切にする岐阜市が教育立市を掲げるということについては、まさに日本の成長にもつながる政策と、大いに応援をしたいというふうに思います。
一方、国立社会保障・人口問題研究所の試算値に基づいて日経新聞が11月13日に掲載をしました「けいざい解読・日本の有権者の高齢化」によると、35歳未満の有権者の割合は20年後の2030年には全体の10%を割り込んで8%、40年後の2050年には7%に対し、65歳以上の有権者の割合は全体の46%と、約半数に上るとの試算が発表されております。1980年と2030年を比較すると、35歳未満の若い有権者は半減し、65歳以上の有権者が3倍近くになるという数字です。政治はもちろん有権者の比重や動向のみで動くものではないとは思います。しかし、例えば、ケアホームを初め、比較的高齢者向けの福祉施設などでは冷暖房設備は既に当たり前の時代において、学校施設では冷暖房設備はおろか、トイレの改修についても大幅なおくれをとっているのは既に周知のとおりです。こうした大きな世の中の流れの中で、あえて岐阜市が教育立市という都市ビジョンを掲げるのであれば、岐阜市の学校は充実しているねえと、例えば、ハード面でも目に見える形で違いを打ち出すことも市の予算ベースで検討してもよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
さて、先日のフィンランド視察についてです。
市長は3つのキーワードを述べられました。挙げられた3つのキーワードのうち、岐阜市が主体的に政策を打ちやすい項目だなあと素直に感想を抱きましたのが、職業資格社会への転換についてです。といいますのも、岐阜市は市立岐阜商業高校を抱え、その動向については将来的廃止を既に教育委員会が打ち出しているのは周知のとおりです。今回市長があえて職業資格社会への転換を述べられていることについて、市岐商に対して何か念頭に置いていることがあればお聞かせをください。
いずれにしても、教育立市イコール立命館誘致というような市内外に強烈なインパクトがあった状況ではもうないだけに、立市という性格上、周辺地域に対しても次なる一手、インパクトを打ち出していかないと、総花的な政策で終わってしまうのではないかと少々の危惧をしているところです。教育立市にかける思いをお尋ねします。

▼ 答弁(市長)

→立命館という教育立市の目玉になったかもしれない、この案件がなくなった後、何らかの目玉が必要ではないかと、例えば、ハードなどで思い切った整備をしたらどうかという御質問であったかと思います。
私といたしましては、その御心配は大変多といたしますが、最近の政治の動静を見ておりますと、確かにパフォーマンス的な側面というものも必要だろうということは否定するものではありませんし、また、他都市がいろいろいいことをやりますと、我々としても大変気になったりしまして、それに合わせて何かをやろうではないかということになりがちではあります。変化する時代における自治体のあり方というのは、まさに私たちに求められている資質というのはいろいろな変化がありますが、変化にもびくりともしない、まず都市理念、都市ビジョンを持つこと。一方で、変化にも適切かつタイムリーに柔軟に対応できる力を持つと、この2つが求められているんだろうと、こういうふうに思います。そういう気持ちを持ちながら岐阜市政のかじ取りをしていきたいと、こう思っています。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→小中学校に50型デジタルテレビ電子黒板化(平成25年度)
→タブレットを用いた教育の研究を推進(平成26年度)
→STEM教育を実施(平成25年度〜)
→小学校英語指導員ALTを全小5・6年に派遣(平成25年度〜)
→小中学校エアコン整備(平成26年度実施)
→子ども若者総合支援センターを開設(平成26年度)
→コミュニティ・スクールを推進(平成26年度より47校で実施)
→中央図書館建設推進(平成25年度〜)

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