【 スナックからの地方創生( R1/09/10 tue )】昨夜は #時事通信社 主催の内外情勢調査会。今回の講師は首都大学東京の谷口教授による「スナックからの地方創生」スナックを歴史的・体系的・地理的・都市論的に研究している先生で #サントリー も応援しているとのこと。

曰く、スナックは法の制定により1964年の東京五輪を契機に誕生、1991年をピークに年々減少し、主力の客層と事業者のママさん共に高齢化を抱えている。

曰く、1stプレイスである自宅、2ndプレイスである職場、3rdプレイスであるスナック(個人により多様)であった時代から、退職後に2ndプレイスを失った高齢世代にとってのコミュニティの場として、最近では介護スナックが登場し行政が支援している都市も。

曰く、レベリング(水平化)効果により、たまたま隣に座った人々は皆ママさんの下に平等であり、人々の3rdプレイス・コミュニティの場としてカラオケ等も活用しながら機能してきた。

曰く、数量は圧倒的に大都会に多いスナックでも、人口比率としては青森、高知、宮崎が高く、地理的に端っこの県が多い一方、埼玉や千葉、奈良など近隣に大都市を抱える住宅都市が低い傾向が顕著である。

曰く、日本が欧米各国と比較して精神的カウンセリングの件数が低い傾向にあるのは、スナックがいわゆる日常のスポンジとして機能してきた傾向も指摘されている。等々。実に興味深い講演でした。

さて、スナック・歓楽街の一大拠点として昭和の経済成長を支えた #柳ケ瀬。#玉宮町 の台頭と共にコミュニティの場としての「スナック」という業態の支持層が高齢化しつつある中、#シェアハウス、#コワーキング など若年層にとっての新たなコミュニティの台頭と共に都市論的に眺めつつ、今後の都市経営の政策立案に活かしていきたいと感じた今回の講演となりました。引き続き谷口教授の研究を興味深くウオッチしていきたいと思います。