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▼ 質問(和田直也)

→前回の9月定例会で派遣のお認めをいただきました初めての海外視察に須賀議員と一緒に行ってまいりました。視察目的地の1つであるドイツのカールスルーエ市で取り組まれていますクラインガルテンに関しての質問です。
クラインガルテンというのは、日本語では市民菜園、市民農園というふうに訳されますが、ドイツではクラインガルテン法という法律が存在するほど国内に広く定着をしております。これは庭なき市民に庭を提供する制度でありまして、もともと城壁に囲まれた究極のコンパクトシティーの中で生活する都市の住民に対して、郊外の市の公共用地を市民が30年間賃貸することができ、小さな庭あるいは畑として開放されているものです。この制度は、同じくこの秋に産業委員会の行政視察で訪れました鹿児島市のグリーンツーリズムにも通ずるものです。簡易宿泊所を設置し、3年を期限として小規模農園を賃貸する鹿児島市の取り組みはクラインガルテンに近い事業です。
私は、かねてからテーマとしております人口減少社会における都市の集約化に関連しまして、郊外の土地の有効利用策を講じていかなくてはならないと考えておりますが、ちょっとした農作業へのニーズはスローライフへの志向に応じて高まっていくのではと考えております。クラインガルテン、あるいはグリーンツーリズムの考え方をよく理解し、岐阜市郊外部の土地の有効利用策を講じていく時期が来ていると思いますが、農林部長のお考えをお尋ねします。

▼ 答弁(農林部長)

→まず、議員御紹介のクラインガルテンとは、日本語に訳しますと小さな庭でありますが、市民農園あるいは滞在型市民農園として、農業体験を通した老後の生きがいや余暇の楽しみの創出、あるいは子どもたちの自然教育の場として大きな役割を果たしていると言われております。
次に、本市の市民農園の現状でありますが、現在、本市には岐阜市健康ふれあい農園や、市民農園開設支援事業により整備されました市民農園があります。健康ふれあい農園は平成12年に市民農園整備促進法に基づき設置されました施設で、市民が年間を通じて自由に利用できる貸付区画と、栽培・収穫体験ができる体験区画により構成されております。また、市民農園開設支援事業は、市民が身近な場所で気軽に利用できる市民農園を農業者みずからが開設する際に、その施設整備費の一部を支援する事業として平成24年度からスタートしたものでありまして、これまでに4園を整備してきたところであります。これらの市民農園は市民の皆様が農業と触れ合い、農業へのさらなる理解を深める場として一定の成果があらわれております。
続きまして、本市のグリーンツーリズムへの取り組みについてであります。
昨年度から高齢化や後継者不足が進む長良ぶどうの産地において、市内の大学の協力のもと、農作業支援を目的とした試みがワーキングホリデーin長良ぶどうとしましてスタートしております。こうした取り組みを契機に、先般、意欲的な市内生産者団体とともに、グリーンツーリズムの先進都市であります長野県飯田市の農家民泊や農産物加工等の事例視察を実施したところであります。飯田市では天竜川下りに代表される既存の観光プログラムとの差別化を図り、都市と農村との交流や農業体験を核とした新たな滞在型プログラムの提供により、地域の活性化に取り組んでおられました。
本市には岐阜枝豆を初め、イチゴ、ホウレンソウ、さらには、富有柿やブドウなど、岐阜ブランドの農産物が多く存在しております。こうした地域の宝を市内外の方々に情報発信するに当たり、農業体験を基本としたグリーンツーリズムの取り組みは有効な手法であると認識しております。
今後、本市においてグリーンツーリズムを進めるに当たっては、地元の農業生産者や農業団体はもとより、ホテル、旅行会社など、1次産業から3次産業分野に至る幅広い関係者との連携、調整を図り、岐阜市独自のグリーンツーリズムのあり方や可能性について研究してまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→平成26年6月に岐阜市グリーンツーリズム研究会を設立しました。さらに、産・農振興創造会議や岐阜市都市創造会議において当該研究会の内容を踏まえ協議しました。平成27年度には岐阜市版グリーンツーリズムの展開を見据えた取り組みを検討しています。(農林部回答)

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