【H26.06定例会】⑤ ひとり親家庭の高等技能訓練促進費受給対象者資格制度について
▼ 質問(和田直也)
→ひとり親家庭の高等技能訓練促進費受給対象者資格制度というものについて福祉部長にお尋ねをします。
福祉部子ども家庭課では、母子家庭のお母さんが、あるいは父子家庭のお父さんが就労に必要な資格などを取得するために、教育訓練講座の受講であるとか養成機関での修業などをする場合に、講座修了後または修業期間中に給付金を支給する事業「母子家庭自立支援給付金事業」を実施しております。この教育訓練に係る資格というのは、厚生労働省が定める6資格、6資格というのは、すなわち看護師、准看護師、介護福祉士、保育士、理学療法士、作業療法士としておりまして、岐阜市もこれに準じております。
しかし、国家資格ていうのは全部で300近くありまして、今触れた6資格以外を独自で指定する場合には、その自治体の首長さんが定めればできるとされております。実際に、中核市比較では歯科衛生士や保健師、助産師、言語聴覚士、栄養士など、日常の生活でもよく耳にする資格取得に向けて頑張ろうとする、このひとり親への支援に乗り出している自治体も数多く見受けられます。
先日も実際に言語聴覚士の資格取得を目指したいが、岐阜市には指定枠がないので、何とかならないかという御相談をいただきました。こうした御相談や御要望には、きめ細やかに応えて対応方を求めたいところではありますが、要望を受けるたびに審議に諮り、その都度、首長の判断を仰ぐということになれば、1つの資格に対するニーズの継続性という観点からも非効率であることは一方では理解をしているところです。
そこで、岐阜市が国に準じて指定している6資格以外の資格取得の申し出があった場合には、あらかじめ希望者の修学中のみの支給が可能となる審査基準を新たに定め、多様なニーズに柔軟に対応できる仕組みを構築してはどうかと提案をします。
将来の岐阜市の担い手育成という観点からもいかがでしょうか、福祉部長の前向きな答弁を期待しています。
▼ 答弁(福祉部長)
→ひとり親家庭の高等技能訓練促進費の受給資格についての御質問にお答えします。
高等技能訓練促進費は、母子家庭の母または父子家庭の父が看護師や介護福祉士などの国家資格取得のため2年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中の生活の負担軽減のために支給するものです。平成21年度から平成24年度に高等技能訓練促進費を受給され、資格を取得された方は51名おられます。その就職状況について調査しましたところ、35名の方がその資格を生かして働いておられ、そのうち25名の方が正規雇用となっております。残りの16名の方は准看護師資格を取得後、正看護師を目指して修業を続けられております。この状況から就職に有利な資格を取得することは、ひとり親家庭の自立にとって極めて有効な支援策であります。現在は看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、保育士を対象としております。制度発足当時、対象が母子家庭に限定されておりましたので、母子家庭にとって就職がしやすい6つの資格を考えておりました。
昨年度より対象が父子家庭にも拡大されるとともに、他の中核市でも6つの資格以外の資格を認めるところが出てきております。しかしながら、国家資格の数は大変多くあり、資格の取得がひとり親家庭の自立につながるかどうか見きわめていく必要がございます。したがいまして、今後は希望する資格が将来設計や就職に資するものかどうかを判定する方法を検討しまして、自立に役立つ資格が取得できるようにしてまいります。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→平成26年10月1日より、岐阜市高等技能訓練促進費等事業実施要綱を改正し、就職に必要または有利な資格であり経済的自立を促進する修業年限2年以上の国家資格まで対象資格を拡大しました。新たに対象とした資格は、次に掲げる資格のうち、養成機関において修業年限が2年以上のものです。
(1)看護師(准看護師)
(2)介護福祉士
(3)保育士
(4)理学療法士
(5)作業療法士
(6)各号に掲げる資格に準じるものとして次のすべての事項を満たし、市長が適当と認める国家資格
「ア」就職に必要または有利な資格
「イ」母子家庭及び父子家庭の経済的自立を促進する。
なお(6)に該当するか否かについては、内部判定会議(子ども未来部長・子ども未来部次長・子ども支援課長・担当者)を行い決定する。
(福祉部回答)