【H20.09定例会】⑥ 市岐商の今後と立命館岐阜高校の構想について
▼ 質問(和田直也)
→私は42万県都・岐阜市の細江市長が立命館誘致表明をした以上、これは「政治判断」だと理解するのが自然だと思います。したがって、これからこの本会議における議論で最も大切なのは、手続論ではなく、政策論であると思います。
しかし、この重要な問題を判断する私たち市会議員の周りには、存廃の行方を心配する市岐商関係者、大切なご縁の中で岐阜市の判断を待つ立命館関係者といった両当事者をはじめ、存続を訴える市民の皆様、誘致に期待を寄せる市民の皆様など、改めて議会の判断は、さまざまな方面に影響を及ぼす重要な立場にあります。したがって、「長い目で判断しなくてはならない」けれども、その判断に至る過程をいたずらに長くしてはいけない、私たちが頂いた時間はそう長くはない。これも政治的配慮として私たちが心がけなくてはならないことです。
そんな中、市岐商関係者の皆様に対する市長の誠意ある説明責任は、いよいよ問われる時期にきていると思います。立命館誘致が岐阜市の未来のためになると力説される細江市長なればこそ、もう一方の当事者である市岐商関係者の皆様にも誠意ある対応を示していただきたいと思います。その上で、今は理解されなくても大いに先を見据えたご自身の岐阜市の未来像を大いに語っていただきたいと思います。
▼ 答弁(市長)
→市岐商関係者に対する説明責任については、タイミングを計って私自身しかるべき時期に直接説明する機会を設けたいと思います。
私の好きな言葉に「不易流行」という言葉があります。かねてこの地域は美濃という名で呼ばれていました。それがいま岐阜市という名で呼ばれています。名前は変わっても精神は残っている、私の母校である小学校も統廃合され、名前はなくなりました。しかし、私たちの中に流れている母校の精神は、しっかり合併された新しい学校の中に生きています。名前がなくなるのは本当に淋しいことですが、立命館からは、卒業生に対する配慮(OB会の継続)、在校生に対する配慮(商業系コースの設置、学費の据え置き、一定数の立命館大への進学枠の確保)、これから進学しようとする子どもたちへの配慮(推薦枠の確保、市内在住者一定数の学費3割免除)など、市岐商の伝統を活かしていくという提案も頂いています。
また、立命館は地域貢献策として、大学の教員を講師とし、英語・理科・数学等の研修センターの設立や生涯学習の分野においても市民の皆様が参加できる各種市民講座の開講も計画されていることから、「教育立市」を目指す岐阜市が、教育によって選ばれる都市になるという目的にも叶っていると考えています。
▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。
■ 進捗度評価 ・・・ × 実現できませんでした
→この問題については「重点政策」で詳しくご報告しています。
→市立岐阜商業高校の学校法人立命館への移管については、08年03月27日に市教育委員会の将来的廃止方針の結論が出てから、「岐商」という学校を「市」から「立命館」に引き継ぎ、「立命館岐商」としてひきつづき学校を発展継承していくため、市政自民党議員団、民主・未来の同志議員とともに活動を展開してきましたが、09年03月27日の本会議採決により僅か1票差で否決され、立命館への移管は残念ながら白紙撤回となりました。この結果、市岐商は現在のまま「当面の存続(08年12月の請願に記載)」となりました。