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▼ 質問(和田直也)

→さきの警察庁の自転車の取り締まりの強化というのは全国的に大きな波紋を呼びました。こうした中で今回お尋ねしたいのは、岐阜市としての自転車政策そのものの考え方です。現在、岐阜市では自転車レーンの整備については基盤整備部が、レンタサイクルは都市建設部が、交通指導は市民生活部がなどと複数にまたがっており、自転車そのものを統括する部局はありません。
一方、10月に建設委員会が視察をしました宇都宮市においては、まちを挙げて自転車のまち推進計画を掲げ、総合的な自転車政策を展開しております。宇都宮市が自転車を前面に打ち出している背景には、宇都宮市が置かれた地理的な条件や特徴が5つあるというふうに言っております。すなわち1つにフラット、この平らな土地であるということ。2つ目に、全国的に雨量が少ないということ。3つ目に、日照時間が長いこと。4つ目に、道路環境が充実していること。5つ目に、通勤、通学における自転車利用が多いということの以上、5点です。この5点はいずれも岐阜市と大いに共通する点があるように思います。
宇都宮市が進める自転車政策の概要については既に建設委員の皆様も視察されていますので、多くは触れませんけれども、いずれにしましても、観光用のレンタサイクルを初め、コンビニの駐車場を活用した休憩スポット、あるいは自転車の駅の設置やミニラックの設置、都市部における自転車レーンの整備、広域サイクリングロードの整備など、交通政策課がつかさどり総合的に戦略を描いております。岐阜市においては企画部の交通総合政策課に当たる部局です。
市長は自転車に適したサイクルシティー、箱庭シティーという表現も以前されておりました。健康立市にも大いにつながる分野です。今のところ分割されているこの自転車政策について、今後、総合交通政策の分野で検討する意向はあるのかどうか、武政副市長のお考えをお尋ねします。

▼ 答弁(副市長)

→公共交通の取り組みとあわせ、歩き、自転車を施策の柱と位置づけ、これまでにさまざまな事業に取り組んでおります。議員御指摘のとおり、現在、岐阜市では自転車施策につきましては、施策に応じ、その分野を所管する部局がおのおのの施策を推進しているところでございます。一方、御紹介のありました宇都宮市では、自転車に関する総合的な計画として、平成15年に自転車利用・活用計画を、また、平成22年には自転車のまち推進計画を策定するとともに、交通政策全般を所管する総合政策部交通政策課が自転車施策を担当しておられます。
このように自転車のような特定テーマにつきまして、岐阜市のように分散をして所管をする方式と宇都宮市のように特定部局が総括所管をする方式の両方が考えられますが、それぞれ一長一短がございます。例えば、自転車の走行レーンは車道や歩道と同様に道路を構成する空間であり、道路としての形態やネットワークを含めた機能のバランスの中で考える必要がありますので、このような面では道路部局が担当することのメリットがございます。一方で、自転車レーンを自転車施策としてとらえれば、自転車の走行環境や駐輪場とあわせて交通安全対策などに一体的に取り組む必要もあり、このような面では宇都宮市のような組織が担当すると強みを発揮することが期待されます。所管部局の選択は、このどちらに重きを置くかによって決まるのではないかと考えておりますが、どちらの形をとるにしても短所を補完する努力が必要となります。岐阜市の場合は現行の方式をベースに各部局の横断的な調整機能の確保方策について今後検討してまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中
→平成25年度に策定した岐阜市総合交通戦略(2014〜2018)の策定過程において、関係部局からなる幹事会を開催し、自転車施策についても協議、調整を行いました。ひきつづき、自転車施策の推進にあたって必要な調整を行っていきます。(企画部回答)

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