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▼ 質問(和田直也)

→今回の社会実験の予算は、メディアコスモスのにぎわいを中心市街地へつなげたいとの思いもあって、岐阜市商店街振興組合連合会からの提案に基づいて予算化されたというふうに伺っております。大変意義ある予算案だと理解をしております。
私は、メディアコスモスのにぎわいを中心市街地につなげたいとの思いを酌むならば、言うまでもなく、このメディアコスモスはなぜにぎわっているのかという、その根本的な理由からきちんと分析していかなければならないというふうに思います。
私は、その1つに、おしゃれという点があるということを挙げたいと思います。今日、選ばれる都市、あるいは人が集うという要素にデザインセンスのウエートは非常に大きいと考えております。伊東豊雄さんという世界的に著名な建築家によるデザインセンスが岐阜市民に高く評価され受け入れられているということは、大きな理由の1つではないでしょうか。
そういう意味で、単にトランジットモールを行うのではなく、メディアコスモスのにぎわいを中心市街地へ誘導したいとの意向で予算化するのであれば、そのデザインセンスを取り入れてほしいというふうに願います。例えば、カラーコーンを置くならば、道路工事でも多用される赤色のものではなく、ホワイトとか、ブラウンとか、センスのある色彩を、植栽を置くのであれば、ありきたりのプランターではなく、木製のデザインのものなど、メディアコスモスのデザインセンスというのを中心部に誘導することが大切ではないかと思います。
また、実験を行う日取りの設定も重要であります。一昨年から柳ケ瀬で第3日曜日に開かれておりますサンデービルヂングマーケット、このデザインセンスは非常にクオリティーが高く、比較的メディアコスモスの来館者とか、特に若い世代においてはそのテースト、相性がよいというふうに思われます。ゆえに、トランジットモールの開催時期や開催週については、こうした定例イベントと重なる日を設定することも、実に大切な要素と思います。
最近、トランジットモールというのは、姫路駅前とか、あるいは京都の四条通り、沖縄の那覇市国際通りでも、それぞれの都市の考え方に基づいて展開されておりまして、今後、全国的に中心市街地の回遊性を高めるという意味からも広がっていくと思います。
岐阜市においても、既に総合交通戦略において、今回の社会実験を行う予定の長良橋通りの将来像としてトランジットモールが明記されているわけですし、まあ、絵も公開されております。だからこそ、今度の社会実験はぜひ成功させてほしいというふうに願うものですし、何より、市商連と柳商連と大きく2つあるこの岐阜市の商店街振興組合連合会の連携の絶好の機会になるというふうに捉えております。また、最近設立され活動が活発になっております中心市街地回遊性協議会にとっても大切な連携の機会になると思われるだけに、今度の社会実験では、ぜひ実績というものを次へつなげてほしいと思います。
今回のケースでは、デザインセンスをきちんと押さえた形で実行に移してほしいと願いますが、企画部長の考えをお尋ねします。

▼ 答弁(企画部長)

→公共交通につきましては、市民の皆様の生活を支える不可欠な移動手段として、都市内移動の公共交通の中心であるバスを軸に、幹線バス、支線バス、コミュニティバスが有機的に連携した利便性の高い公共交通ネットワークを構築することを目指し、岐阜市型BRTと市民協働の手づくりコミュニティバスを柱として政策を推進しております。
平成25年度には、公共交通を軸に都市機能が集積した歩いて出かけられるまちを基本方針に掲げ、第2期目となる岐阜市総合交通戦略を策定し、その中で、中心市街地活性化と都市の再構築を促す施策として、トランジットモールの導入に向けた検討を行うことを掲げております。
トランジットモールは、公共交通のみがゆっくりと通行する開放された道路でのオープンカフェやイベントの開催など、魅力的な都市空間を創出することにより、公共交通利用の促進や中心市街地の活性化も期待できるものであります。
長野市中心市街地中央通りで行われた実験では、中心市街地への来街者の立ち寄り回数が約2倍から3倍へと、歩行者交通量も1.3倍から1.5倍に増加したと報告がされております。さらに、今回はBRTを導入している長良橋通りで実験を行うことを予定をしており、BRTが中心市街地の活性化など、まちづくりにもたらす新たな効果も期待をできます。
トランジットモールの社会実験につきましては、平成15年度の総合型交通社会実験の一環として実施をし、おおむね良好な評価をいただきましたが、導入に向けましては、さらに商店街との連携が必要であるとの結論を得ております。
今回の社会実験は、商店街のトランジットモール導入に向けた意欲の高まりを受け行うものであり、にぎわいの創出などの効果や一般車などの交通への影響を十分に把握することにより、今後の導入に向けての課題整理を行ってまいりたいと考えております。
トランジットモールの社会実験に当たりましては、中心市街地における魅力を高め、にぎわいを創出していくことが求められることから、訪れたくなるような空間づくりや既存のイベントとの連携など、相乗効果を高める工夫について、商店街や関係機関と十分な協議、調整を図った上で進めてまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

→質問から概ね1年後をメドに議事調査を行い、進捗状況をご報告します。

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