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▼ 質問(和田直也)

→プロジェクト型のふるさと納税について、都市建設部長にお尋ねします。今回の東日本大震災によって、岐阜市も義援金の受付が始まりました。一方で、税金を納めながら被災地に役立ててもらえないかと「ふるさと納税制度」の活用についても、議論が始まっています。過去には、2008年に発生した「岩手・宮城内陸地震」において、義援金代わりにこの制度が用いられた経緯もあります。

さて、なかなか活用がみられないこの「ふるさと納税」、参考までに岐阜市への納税件数は、制度が始まって以来、一貫して一桁台に留まっています。一方で、飛躍的に件数を伸ばしている自治体も見られます。先の六月議会でも紹介をしましたが、姫路市です。姫路市は、現在「姫路城大改修」といった大きなプロジェクトを進めています。このプロジェクトに対して、基金という受け皿を用意し、ふるさと納税の活用を呼びかけたところ、納税額・納税件数ともに200万円から7600万円と飛躍的に伸びた例があります。「自分の納めた税金が何に使われたのかがわかりやすいし、お城の改修事業に参加している気がする」とのことで、大変好評のようです。

岐阜市でも、かつて岐阜城の天守閣を改修する際、市民ひとりひとりに参加を促して、屋根瓦ひとつひとつをみんなが背負い、みんなで金華山を登り、天守閣を改修したという、大変素晴らしい事例がありました。あの当時小学生だった子どもが、あのことをきっかけに岐阜のまちに関心を持ち、その後、柳ヶ瀬の活性化のための協力活動に参加をしたり、議員インターン生として、この本会議場にも足を運んでくれた学生もいます。岐阜のまちづくりに関心を持つ大きなきっかけになったことを考えると、大変素晴らしい事業だったと思います。

先日、西川議員が金華山周辺の国史跡指定に伴い、岐阜公園の整備に国からの支援を要望されました。大変ごもっともなご提案だと思います。私は一方で、市民の皆様はもとより、訪れた観光客の皆さん、帰省された皆さんなど、さまざまな協力窓口・ふるさと納税の受け皿としての基金を設けることも大変有意義でかつ、今後、歴史公園化を進める岐阜公園にとっても「みんなで創った公園!」という意識が高まるきっかけになるのではと期待をしています。

まさに、これから始まる歴史公園化というプロジェクトを前に、基金を設けるなどの提案について、都市建設部長のお考えをお尋ねします。

▼ 答弁(都市建設部長)

→現在進めております「織田信長公」をテーマとした岐阜公園の再整備を前面に出した寄附の呼びかけを行ってはどうかという御提案は、1つのよいアイデアであると思います。そこで、多くの方からの御賛同をいただくためには信長公の歴史公園の整備イメージが具体化されることがより効果的であると考えますことから、今後、施設の具体化を早急に進め、民意による自発的な募金活動やふるさと納税など、全国の信長ファンからの応援がいただける方法を検討してまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ ー 
→平成25年3月に「岐阜公園再整備の考え方及び方針」を策定しました。平成26年3月、国の補助を受けるため、三重塔修復や管理施設の移転などを記載した第1期5ヶ年の社会資本総合整備計画を作成し、国に提出しました。平成26年度は、三重塔修復整備工事や管理施設の設計等、老朽化した施設の対応に努めています。岐阜公園再整備に関連したプロジェクト型のふるさと納税については、現在継続されている発掘調査(平成30年度終了予定)結果を参考に、整備イメージを策定した時点に実施できるよう検討を進めたいと思います。(都市建設部回答)

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