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→新市庁舎建設に関連し、市議会各会派では議会フロア部分について、市民ワークショップなどを行って頂いたご意見を設計に反映するための調整が始まっています。

さて、議会フロアの図面が示されたため、そこから察する計算により、市長が述べた「元通りの中高層庁舎になりそうだ」という意味が明確になりつつあります。推計・地上65メートル級(17〜18階建て)。65メートル級というのは、岐阜県海津市にある治水タワーとほぼ同じ高さです。金華山や長良川などの歴史的景観を後世に継承していくための岐阜市の大切なシンボルを目の前に、高さ65メートル級の新庁舎建設が見え隠れします。以前も書きましたが、今春のプロポーザル方式で事業者選定審査会により選ばれた佐藤総合計画さんの原案は、岐阜らしい景観調和、すなわち低層庁舎を前面に示した「低層9階建て」でした。「プロポーザル方式は、あくまで事業者を選ぶもので、設計の変更はあり得る」と岐阜市側は何度も説明をしていますが、来月公開の岐阜市新庁舎基本計画が本当に17〜18階建てとなると、当初の案からは全く異なる基本計画に大きく変更されることになります。

一方、同じ佐藤総合計画さんが新庁舎建設を手がける全国の複数の自治体関係者や大手ゼネコン関係者に対して、この半年間あちこち歩きましてレクチャーをお願いしますと、「プロポーザル方式で採用された原案からの大幅変更は聞いたことがないです。基本的には原案通り・あるいは微修正でに進むのがプロポーザル方式です」との説明も受けています。こうした全国の事例から察するに、市長は予測される今回の大幅変更をどう説明するのでしょうか。

無論、大幅変更は発注者(岐阜市側)の意向が反映されてのことと推察します。市民ワークショップでも機能性や環境負荷の軽減、景観調和など、低層庁舎への市民の皆様の期待の声が多く寄せられましたが、それを覆してまでの合理的な理由は、メディアコスモスへの日影問題や広場の確保以外に何なのか。発注者はあくまで岐阜市ですが、それを担っているのは紛れもない市民の皆様おひとりおひとりです。新市庁舎は高層化でいいのだろうか。議会人として、きちんと質していきたいと思います。

写真①:治水タワー(65メートル級・岐阜県海津市)、写真②:当初の原案(本年5月のプロポーザルで採用されたはずの低層庁舎案)