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▼ 質問(和田直也)

→本年、2014年から2018年までの4カ年計画で岐阜市総合交通戦略が策定されました。路面電車が残念ながら廃止されて以降、岐阜市ではオムニバスタウン、BRTと続き、バスによる公共交通の利便性向上が進められているところですが、今回は、この戦略にある幾つかの項目について質問したいと思います。
まず、この戦略の基本方針についてです。
この戦略の基本方針には、低密度な市街地の外延化や急速な高齢化、依然として高い自動車分担率などの課題に応えていくために、公共交通を軸に都市機能が集積した、歩いて出かけられるまちを目標としていまして、公共交通ネットワークの構築、歩行、自転車環境の向上、バスレーンや自転車走行空間の交通基盤整備を掲げています。Bus・Rapid・Transit、いわゆるBRT計画の推進については、岐阜市が置かれた状況下の中では現実的な対応策として理解をしています。
先日、隣接する関市に関シティターミナルがオープンし、岐阜市とのアクセス路線が12本増便されたと発表されました。BRT計画の推進に当たってはバスレーンの整備を初め、こうしたほかの公共交通機関との乗りかえ、乗り継ぎ拠点でありますトランジットセンターの位置づけが大変重要な要素となります。
そこで、今後この戦略に基づいて、BRT計画のルートの終着点でもありますトランジットセンターをどこに置く検討を進めているのか、お尋ねします。
次に、トランジットモールの実現についてです。絵に描かれているとおりの説明でいきますと、人と公共交通だけの都市空間、都心空間のことで、ヨーロッパ各都市では環境汚染の最大の負荷は人の移動に係るエネルギーと、すなわち交通であるとし、車から公共交通へと世論の急速な高まりから、1980年代から90年代に広がりを見せております。昨年、須賀議員と訪問させていただきましたドイツのフライブルク市も、まさにこのトランジットモールが整備された代表的な都市でありまして、岐阜市でも路面電車の存廃で大きな議論となった約10年前の2004年、2005年において、神田町沿いにて社会実験の一環として実施された経緯があります。
その後、路面電車は残念ながら廃止されてしまいましたが、今回、改めてこの戦略の具体的な構想に盛り込まれたトランジットモールであります。本当に本格的に実現されれば、全国的にも都市政策の分野で非常に大きな話題になることは間違いないと思いますが、具体的にどこの区間で計画しているのか、お尋ねをします。
そして、この構想図から察するに、実施区間というのは10年前の社会実験区間と同様に、神田町沿いでの実施と見受けられますが、今後実現しようとすれば道路管理者であるとか、あるいは警察との協議、住民からの理解と協力、沿線の事業者、とりわけ駐車場事業者との調整、共同荷さばきの設置場所、交通島の設置など課題は山積しております。しかし、困難な課題でも将来のイメージ、絵を描いたこと、示したことには理解をしておりますので、今触れました課題整理に係る今後の実現に向けたスケジュールをお尋ねします。

▼ 答弁(企画部長)

→本市におきましては、平成17年度に総合交通のマスタープランとして岐阜市総合交通政策を策定いたしました。また、その実施計画としまして、平成21年度から平成25年度の5カ年を事業期間とした岐阜市総合交通戦略を策定し、引き続き本年3月に次期計画を策定したところでございます。
一方、国におきましては少子・高齢化の進展及び本格的な人口減少により、今後も公共交通の利用が減少すると予想される中、危機的な状況にある地方都市の公共交通の確保、維持、改善のため、交通政策基本法が昨年末に公布、施行されたところでございます。
また、この交通政策基本法の理念を具体化するため、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が本年5月に改正をされました。この法改正により地域全体を見渡した面的な公共交通ネットワークの再構築を図る地域公共交通網形成計画と、この計画を実施するための地域公共交通再編実施計画を策定し、これら計画に基づき地域にとって最適な公共交通ネットワークの実現を図ることができることとなりました。
こうした国の法改正により本市が進める幹線・支線バスとコミュニティバスが有機的に連携したバスネットワークの構築を推進できる環境が、さらに整ってきたと考えております。
御質問の1点目の、トランジットセンターに関する御質問についてでございます。
トランジットセンターは、幹線バスと支線バスやコミュニティバスの乗り継ぎに加え、タクシー、自動車、自転車との乗り継ぎ拠点として総合交通戦略に位置づけており、バス路線再編を推進するため、幹線軸の強化策である岐阜市型BRTの導入とあわせ必要な施設と考えております。このトランジットセンターの整備につきましては、幹線バスの起終点となることから、バス利用者数や乗り継ぎ需要などの基礎的データに加え、生活利便施設の立地などを含め、「多様な地域核のある都市」の実現に向けたまちづくりの観点なども十分に勘案した上で、設置する位置、機能、規模並びに手法について検討してまいりたいと考えております。
次に、トランジットモールについてでございますが、トランジットモールとはバスなど公共交通と歩行者のみが通行する空間で、中心市街地の活性化に向けた交通施策として欧米で導入が進められております。国内では沖縄県那覇市の国際通りなどで既に導入されており、名古屋市を初め、多くの都市で導入が検討されております。
本市では御紹介がありましたように、トランジットモールの交通社会実験を平成15年11月の3連休中に、長良橋通りの神田町6丁目交差点から神田町3丁目の交差点の約500メートル間において実施をしております。この交通社会実験では自動車の騒音が消え、人がにぎわう空間が確保され、まちを分断していた道がまちを楽しむ空間に生まれ変わるという効果が得られるとともに、トランジットモールを実際に多くの市民や来街者の方々に体験をしていただくことができました。一方、実験の準備期間及び実施期間が短く、本格実施に向けては沿線商店街などと十分に時間をかけて勉強をしていくことが必要であるとの結論を得ております。
これらの結果を踏まえ、トランジットモールの実現に向けては、その導入位置及び効果、影響についても十分に検討するとともに、沿線商店街、駐車場経営者の方々など関係者の皆様方に施策への理解を深めていただく必要があります。そのためには、まずはさまざまな機会を通じ沿線商店街や沿線住民の方々とお話をさせていただくことから始めてまいりたいと考えております。全国では鉄道・バス路線の廃止が相次ぎ経営破綻をする事業者も出てきております。本市も他の地方都市と同様、過度に自動車に依存した交通体系となっており、誰もが自由に移動できる交通環境社会の実現のためには公共交通の維持確保が必要となります。
目の前の利便性、経済性のみを追求するのではなく、将来を見据え、公共交通や徒歩、自転車などを含めた多様な交通手段を賢く利用する方向へと、市民の皆様の意識を変えていくことがトランジットセンターやトランジットモールなどの施策を実施していく上でも最も重要であると考えております。
今後は、こうした意識啓発の取り組みを含めて総合的な交通政策の推進に取り組んでまいります。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ △ 現在進行中 
→トランジットセンター整備については、設置する位置、機能、規模等について検討を行っています。トランジットモールの実現については、中心市街地の商店街の代表との意見交換を進めています。(企画部回答)

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