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▼ 質問(和田直也)

→岐阜市の図書館におけるビジネス支援は以前から注目を集めておりますが、今回予定をされております中央図書館整備計画においては余り前面には打ち出されていないように思います。
先日も文部科学省が推薦するビジネス支援図書館としてその名が挙がっております東京都品川区立図書館を視察させていただきましたら、先方の館長さんより岐阜市での取り組みを逆に関心を寄せて質問されたくらいでありました。今日、既に多くの図書館が取り組んでいるように、図書館の役割というのはこれまでの本の貸し借りや情報提供の範疇にとどまらず、「サラリーマンに書斎を提供する」とのうたい文句で夜10時まで開館する千代田区立図書館、また、料理教室を併設したり、コンサートを行う図書館など、いわば市民の時代をつかさどる拠点としての位置づけが注目をされております。
私は市民の時代をつかさどるという点において今度の図書館建設には期待を寄せておりますが、だからこそ、さらなる機能の充実に向けて提案、提起を続けたいというふうに思います。例えば、ただいま触れましたように、今回は余り強調されていないこの岐阜市立図書館の従来から、そして、今も取り組んでいますビジネス支援、この中小企業などを対象とした講座展開については教育委員会としても新しい図書館でも続けるというふうに伺っております。であれば、ぜひ今後は商工観光部としましても産業立市を掲げる点からも、これに積極的に関与していただきたいと。つまり産業立市としての図書館の役割について主導的に活用策を研究、検討していただきたいというふうに思います。
静岡市の御幸町図書館においては中小企業診断士や公認会計士による相談窓口を設け、訪れた中小企業経営者や商品開発担当者の各種相談に応じ、その都度、司書連携会議を通じて図書館が保有する経営・経済データベースが、あるいは、そういった情報が提供されているほか、法政大学のサテライトキャンパスも併設されております。また、富士市立図書館においてはf-Bizという名の産業支援センターを設置され、より実務的に、より即戦力型の相談窓口として現役銀行マンを富士市がヘッドハンティングする形で支援体制を整えております。
さまざま反響を呼んでいる今回の図書館については、ぜひ後には「あ、つくってよかった。」というふうに思ってもらえるよう、引き続き何かを生み出すという点に配慮をして臨んでいただきたいと思います。産業立市を具現化する商工観光部長として、今度の図書館での役割についてのお考えをお尋ねをします。

▼ 答弁(商工観光部長)

→産業・雇用立市を推進していく上で図書館に求められる役割でございますが、最も重要な役割は多様な情報のストック、司書による情報ナビゲーション機能など、ビジネス支援の知の拠点としての役割であります。また、図書館は休日の利用も可能でありますことから、週末に創業準備をする人、職場においては情報環境が整備されていない人、家庭と仕事の両立のために創業を考える女性など、さまざまな人が気軽に訪れやすい施設であり、これらの人にビジネスチャンスを提供する相談窓口としての役割もあると認識しております。
商工観光部といたしましては、新しい図書館につきましてもビジネス支援の役割を今以上に十分発揮していただきたいと考えております。そのため知の拠点としての保有すべきビジネス支援情報やわかりやすい情報提供の方法、さらには、商工会議所を初め、支援機関や専門家との連携方法などについて他都市の事例も踏まえながら、図書館など関係部局と連携して研究を進めてまいりたいと考えております。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ ○ 達成・実現
→新中央図書館が平成27年度に開館する予定ですが、市立図書館(ビジネス支援図書館)と連携して行っている事業(セミナー)においては、開催内容や回数などについて、今後も関係部局と協議していきます。(その後、平成27年7月に開館した中央図書館内に開設)(商工観光部回答)

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