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▼ 質問(和田直也)

→いま、ひとつの岐阜の伝統と文化が、それを支える市の財政難という理由で、時代の変化の中で、将来壊れるかもしれないという危機に直面しています。しかし、いま現在も子どもたちが、そこで学び続けています。市岐商の問題です。私は、ひとつの学校の伝統と文化について、それを支える市の財政力がないときにどうすればいいのか、時代の変化にどう対応していったらいいのか、その子どもたちをどうしていったらよいか、伝統ある学校のOBたちの誇りをどう守っていけばいいのか。それが今回の市岐商・立命館問題だと思います。

私は、昨年の選挙のときからずっと話してきていますが、この美しい岐阜を守り続けてきた先人の先輩を大変尊敬しています。したがって、育まれた伝統や文化は、これからも守りたいと思っています。しかし、かつて経験したことのない人口減少社会、少子高齢社会に入り、限られた予算をどう選択し、集中していくか、こうした現実とも真摯に向かい合いながら、どんな道を導き出していくのが良いか、これを考えるのもまた、議員の仕事だと思います。

私は、議員である以上、今回の問題は、誘致か存続か、賛成か反対か、最終的にはそういった政治判断を担う議員の重い決断が、遅かれ早かれ求められると思いますし、時勢をよく読みながら、適切な段階で自らの態度表明をする必要があると考えています。市長や教育長においては、すでにその重い決断をされ、その断腸の思いをこの本会議場で繰り返し述べておられます。その過程は、熟慮に熟慮を重ねた、市政トップ、教育トップとしての重い決断だっただろうと察します。私も、商業高校の卒業生として、市岐商が今まで培ってきた商業教育、野球をはじめとした輝かしいスポーツの功績について、単独廃止は何としても避けなければならない。どうしたらその灯を消さずに発展させていけるのか、真剣に悩みました。

私は改めて、市岐商の将来的廃止に至った経緯に触れて、現実的でかつ、貴重な「ご縁」の中で頂いている今回の立命館からの提案も読み返しました。そして、その提案にもあるように、特に「商業特設コース設置による商業教育継続の約束」、「野球をはじめとするスポーツのさらなる強化の約束」に注目しながら、市岐商の足場となっている多くの功績、その火を決して消さず、今後もその足場を倍に倍にと新たに発展継承していくために、現実的に目の前にある選択肢の一つの道として、今回の立命館の提案に賛成をしています。

確かに、伝統も異なる、育った土地も違う学校が継承することに対する当事者の心情は量り知れません。しかし、当事者のそうした心情に十分に配慮をしながら、市立高校その母体である市の限られた財政状況という現実、県立高校も再編の真っただ中という実情など、冷静に、冷静に先を見据えた判断をしなくてはなりません。そして、今回の「ご縁」を大切に思えば、新しい歴史の出発にバトンタッチしていくこともまた、ひとつの道だと思います。

市長におかれましては、いま一度、有名私学の誘致による岐阜市の活性化を求める2年前の市政自民同志会の代表質問に答えてから、どういう思いで今日まで政策を進めてこられたでしょうか。時代的要請の中で誕生し、変遷を遂げた市岐商を今後どう発展継続させていくことが、市岐商関係者によりよい道を提示できるか、新しい教育立市の目指す姿にはどんな構想を描いているか、時代の変わり目の旗振り役は、本当に耐え難いと思いますが、岐阜市の未来像という青写真を描き、そのために必要な政策体系を整え、骨格をつくり、各論を実行していく、その実行に指し当たる今日の市長の思いはいかがなものか、これをお尋ねして質問を終わります。

▼ 答弁(市長)

→私たち市政に携わる者は、市民の皆さんに対して決して無責任であってはならないと思います。その市民とは、現在ここで生活しておられる岐阜市民もおられれば、将来の私たちの子孫も含まれると思います。

私たちは、いまこの岐阜市の現状がどうなっているのか、或いは岐阜市の将来ビジョンは何なのか、あるいは我々が将来考えなければならない課題は何なのか、あるいはそのための対応策は何なのか、あるいはその背景は何だ、ということについて十分に説明をし、市民の皆さんの最大幸福に努めなければならないと信じています。

私も実務に携わらせて頂きまして、7年間過ぎました。議会の皆様方、また市の職員はもとより、市民の多くの皆さんのご協力によって、あらゆる行財政改革を進めてまいりました。

例えば、市の借金にあたります市債残高につきましては、平成14年においては1250億円ありましたのが、今は約900億円と、30%借金を減らしたわけであります。また財政力指数は一貫して上がり続けています。これは他市より先行していると思います。

しかし、そのわが市においても、貯金にあたります財政調整基金でありますとか、繰越金の残高をみますと急速な減少傾向がみられます。また、地方交付税の削減も行われており、税収減が大変大きな問題となっています。岐阜市も例外ではないと思います。

このようなもろもろの情勢をふまえて、受け皿のある今こそ決断の時であると思ったわけです。いつも申し上げていますが、事前の一策、いままさにやれば、事後の百策、市の財政がひっ迫してから市岐商問題を考えればいいんではないかという意見には聞く耳をしたくありません。何事も追い込まれてからの対応では大混乱を招くと思います。また、子どもたちを巻き込む重要な問題であります。こういう問題こそ、早く手をつけて、事前の一策、事後の百策に勝るという思いで取り組みたいと思っています。

人には保守的な面があると思います。ともすれば、私自身も含めて現状が変わることについては、何か違和感、或いは抵抗感を覚えるのではないでしょうか。いまから約40年前、市岐商が新しく設立された際にも、いまとは反対に、設立に反対する声が多数あったというふうにお聞きしています。これもやはり、現状が変わることへの思いだと思います。

いま私たち市議会、市長、市役所に求められておりますのは、大局的見地から岐阜市の活性化、そのための教育という観点に立って、将来を見据えた判断を行うことではないでしょうか。最大多数の市民の皆さんの意思、意向を十分反映した結果を出していくこと、つまり、現在の岐阜市民のみならず、私たちの子孫、将来の岐阜市民に対して責任のある判断をしてくことが求められていると思います。

私の説明能力の問題もあり、私の思いが十分にご理解頂けなかったかもしれません。しかし、信じて頂きたいのは、鵜飼や信長、岐阜城、長良川とともに、教育というのは、立派な岐阜市の発信する材料、テーマだと信じています。教育こそが岐阜市活性化の切り札だと思います。

私の思いを述べるのももうないかもしれませんが、ぜひここで皆様方とご一緒に、岐阜市民の皆様のためにご判断を頂きたいと思います。よろしくお願いします。

▼ 質問&答弁、その後の進捗状況ご報告。

■ 進捗度評価 ・・・ × 実現できませんでした
→この問題については「重点政策」で詳しくご報告しています。

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